歯医者で原稿!?
- 山崎行政書士事務所
- 2月18日
- 読了時間: 3分

若い女性編集者(以下「編」)が、締め切り前日に40代静岡弁おじさん作家(以下「作」)に会いに来た。しかし、作家はなぜか歯医者の待合室にいた――。
1. 待合室にて
編(女・20代):「先生! こんなとこで何してるんですか! 明日が締め切りですよね?」
作(男・40代/静岡弁):「いや~、歯が痛くてたまらんもんで、急に治療に来ただよ。これじゃあ執筆どころじゃなかったら。」
編:「確かに歯は大事ですけど、原稿はもっと大事ですよ! あと何ページ残ってるんですか?」
作:「ページどころか、まだ冒頭しか書いとらん……。でも大丈夫だら、歯医者終わったらやる気出るっしょ。」
編:「もういつも“出る出る詐欺”じゃないですか! 先生、いい加減にしてくださいよ~。」
2. 診察室からの絶叫
(作家が呼ばれて診察室へ。編集者は待合室で待機)(しばらくして、診察室から声が聞こえる)
作(遠くから):「イタタタタ……! やめてくりょう~! ギブギブ!」
編:「先生、大丈夫かな……。締め切り前に戦力ダウンしたらどうしよう……」
(数分後、作家が口を押さえながら戻ってくる)
作:「うう……麻酔が効いて、口がしびれて喋りづらいだよ……」
編:「先生、しびれてても書くのは手じゃないですか。ここで待ち時間に少しでも書いてください!」
作:「いや、痛み止めで意識がボンヤリしてきて……。意外なアイデア出るかもしれんら?」
編:「ポジティブですねぇ。でも本当に書けるんですか?」
作:「じゃあ、ちょっとスマホで打ち始めてみるでよ……」
3. まさかの誤入力
(作家が麻酔で痺れた状態でスマホに文字を打ち始める)
編:「どうです? 進んでますか?」
作:「……イタタタタ……。指が滑って、変換ミスばっかじゃんね。『SNS世代』って打とうとしたら、『S電S世代』になっとるがし……。」
編:「なんですか“S電S世代”って!? 新しい発電方式ですか!?(苦笑)」
作:「こりゃイカンわ。やっぱちゃんと帰って、落ち着いて書かんと……」
編:「歯が痛いのは分かりますけど、締め切りは待ってくれませんよ!? 最悪、ここで書くしかないでしょう!」
作:「だもんで、診察終わったらすぐ帰るら? でもまだレントゲンとか撮る言われたんだよね……」
編:「レントゲンって……先生、間に合うんですか? もしかしてあと3時間くらい掛かるんじゃ……」
作:「かもしれんら……。まぁでも“歯”が抜けても“気合”で書くで!」
編:「いや、先生が抜けちゃいそうですよ……(涙)。」
4. 締め切り直前!
(編集者、焦りながら時計を見る)
編:「先生、そろそろあと数時間で編集部にデータ送らないと……!」
作:「ちょこっと仮眠してから書こうと思ったけど、歯がズキズキして寝られんかった……。“寝ないで原稿書け”ってことかもしれんね!」
編:「それで筆が進むならいいですけど! 今のところ全然進んでないですよね?」
作:「いや、痛みが天啓を与えてくれそうなんだら。こういうときこそクリエイティブになれそうじゃん!?」
編:「もう何でもいいから、まず1行でも2行でも書いてください!!!」
【オチ】
(さらに数十分後――)
編:「先生っ! やっとメール来ましたね。早速確認しますね……えっ? たった1行だけ…… “痛ぇから今日は無理だに” ……。先生ぇぇぇっ!!!」
作:「ゴメンじゃん……。 歯も心もズキズキだら……」
編:「歯医者で原稿なんて書くもんじゃないですね……(絶望)」
(バタン!)





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