第13話 BCPは防災訓練の日にやってくる
- 山崎行政書士事務所
- 5月12日
- 読了時間: 15分

静岡市葵区、青葉通りから少し入った山崎行政書士事務所では、その朝、いつになく全員の足元が整っていた。
理由は、防災訓練である。
静岡に暮らす者として、地震への備えは大切だ。 山崎行政書士事務所でも、年に一度の防災訓練にはかなり真面目に取り組んでいた。
机の下に入る練習。 避難経路の確認。 非常持ち出し袋の点検。 災害用伝言サービスの確認。 そして、陽翔がなぜか張り切って作った「防災訓練進行表」。
「所長、今年の避難誘導係は僕でいいですよね」
陽翔は首から笛を下げ、やたら凛々しい顔をしていた。
「去年も陽翔くんだったけど、笛を吹きすぎて近所の犬が吠えたので、今年は控えめにお願いします」
山崎香澄が言った。
「了解です。必要最小限の笛でいきます」
悠真が書類を整えながら、静かに言った。
「笛にも必要最小限の原則があるんですね」
「あります。防災のゼロトラストです」
「意味が分かりません」
さくらは非常持ち出し袋の中身を確認していた。
「水、携帯トイレ、懐中電灯、モバイルバッテリー、救急セット、軍手、ホイッスル……」
「ホイッスルなら僕にもあります」
陽翔が首元を見せる。
「陽翔さん自身は非常持ち出し袋に入りません」
「入る予定はありません」
奏汰はヘッドホンを首にかけ、非常用電源のチェックをしていた。
「モバイルバッテリー、充電率八十二パーセント」
「微妙にリアルな数字ですね」
あやのが笑う。
蓮斗は、事務所のクラウドバックアップ状況を確認していた。 防災訓練なのにクラウドを見ているあたりが、山崎事務所らしい。
「紙の避難経路だけでなく、データの避難経路も必要です」
蓮斗が言った。
陽翔が目を輝かせる。
「出ました。朝イチ名言」
「名言ではなく、確認事項です」
その瞬間、陽翔が笛を吹いた。
ピーッ!
全員が椅子から少し飛び上がった。
「訓練開始です!」
「陽翔くん」
香澄が胸を押さえながら言った。
「はい」
「事前に言ってから吹いて」
「災害は事前に言いません」
「笛は言えるでしょう」
悠真は何事もなかったように机の下へ入った。 冷静すぎる。 むしろ机の下で契約書を読み始めそうな落ち着きだった。
みおは机の下で小さく言った。
「椅子から飛び上がるのも、ある意味、初動対応ですね」
「結論の妖精、防災訓練にも対応」
陽翔が言う。
「笛を吹いた人が言わないでください」
ふみかがピンクのクリップボードを抱えながら笑った。
そんな騒がしい朝に、電話が鳴った。
香澄が受話器を取る。
「はい、山崎行政書士事務所です」
数秒後、香澄の表情が少し引き締まった。
「はい。クラウドBCPとDR設計のご相談ですね。ええ、本日でも大丈夫です。ちょうど、防災訓練をしておりまして」
陽翔が小声で言う。
「BCPは防災訓練の日にやってくる……」
悠真が机の下から言った。
「タイトルのように言わない」
午前十時半、来客があった。
相談者は、静岡市内で食品卸を営む「駿河キッチン物流」の代表、河合社長。 その隣には、情報システム担当の井上。さらに、総務部の望月が同席していた。
三人とも、少し緊張している。
「今日はありがとうございます」
河合社長は頭を下げた。
「実は、取引先からBCPについて確認されまして。うちは受発注システムも在庫管理もクラウドに移したんですが、災害時に本当に業務を続けられるのか、説明しなければならなくなりました」
井上が続ける。
「クラウドなら地震にも強いと思っていたんですが、バックアップやリージョンの話を聞くと、何を決めればいいのか分からなくて」
陽翔は、笛を首から下げたまま真剣にうなずいた。
「クラウドも避難経路が必要です」
蓮斗が少しだけ顔を上げる。
「その表現は、今日に限って悪くないです」
「蓮斗くんから悪くない判定!」
陽翔は嬉しそうにした。
香澄は三人を応接室に案内した。
「今日は、防災訓練と少し重なってしまいますが、むしろちょうどよいテーマかもしれません。災害時に何を守り、どの順番で復旧し、誰に連絡するか。一緒に整理しましょう」
その瞬間、事務所の奥でタイマーが鳴った。
ピーッ!
避難訓練用の笛ではなく、防災アプリの通知音だった。
しかし、全員が椅子から飛び上がった。
悠真だけは、湯呑みを持ったまま一ミリも動かなかった。
「今のは訓練通知です」
さくらがスマートフォンを見ながら言った。
「心臓の復旧時間目標が必要ですね」
陽翔が胸を押さえた。
「RTO、三十秒」
奏汰がぼそっと言う。
「陽翔さんのRTOは長めです」
「冷静に評価しないで」
河合社長は、少し緊張がほどけたように笑った。
「今日は、にぎやかな相談になりそうですね」
「山崎事務所では、非常時も平常時も、少しにぎやかです」
香澄が微笑んだ。
まず、地震対策の話から始まった。
河合社長は、東海地震や南海トラフ地震への不安を口にした。
「うちは食品を扱っています。災害時には、地域の取引先や飲食店からも問い合わせが来ると思います。受発注システムが止まると、現場もお客様も困ります」
悠真はホワイトボードに書いた。
災害時に守るもの。 人命。 連絡手段。 受発注。 在庫情報。 配送予定。 取引先への通知。 復旧判断。
「まず、人命と安全確認が最優先です」
香澄が言った。
「そのうえで、どの業務をどの順番で再開するかを決めます。全部を同時に復旧しようとすると混乱します」
りなが運用フローを描き始めた。
「地震発生。社員の安全確認。事務所や倉庫の被害確認。システム状況確認。取引先への一次連絡。受注の代替手段。復旧判断」
井上がうなずく。
「今まで、システムの復旧だけ考えていました。でも、社員が出社できない場合もありますね」
「そうです」
ふみかが言った。
「災害時の運用は、人が動けるかどうかも含めて考える必要があります」
陽翔が首から笛を持ち上げた。
「つまり、BCPは人間の避難経路と業務の避難経路の両方ですね」
みおが微笑んだ。
「人が無事で、仕事も少しずつ戻れる道を作るんですね」
応接室が少し静かになった。
香澄はうなずいた。
「怖がるためではなく、戻る道を見つけるための計画です」
次に、バックアップの話になった。
蓮斗が構成図を見た。
「現在、受発注システムはAzure上にありますね。データベースのバックアップは毎日取得されています。ただ、復元テストの記録がありません」
井上が顔をしかめた。
「バックアップは取っているはずです」
「取っていることと、戻せることは別です」
奏汰が静かに言った。
陽翔が小声で言う。
「出ました。バックアップ回の定番名言」
悠真が補足した。
「災害時には、バックアップから復旧できるかどうかが重要です。どの時点のデータに戻せるのか。誰が復元作業をするのか。復旧までどれくらいかかるのか。それを確認する必要があります」
さくらがホワイトボードに書いた。
バックアップ確認項目。 ・取得頻度 ・保存期間 ・保存場所 ・復元手順 ・復元テスト ・責任者 ・失敗時の代替手段
河合社長は真剣に見つめた。
「バックアップがあると聞いて安心していました。でも、試したことはありません」
「避難訓練と同じです」
香澄が言った。
「非常口があるだけではなく、実際にそこから出られるか確認する。バックアップも、戻す訓練が必要です」
その瞬間、陽翔の笛が軽く揺れた。
ピーッ!
本人が吹いたわけではない。首に下げた笛が机の角に当たって鳴っただけだった。
全員がまた椅子から飛び上がった。
悠真だけは、資料のページを一枚めくった。
「今のは誤報です」
陽翔が真顔で言った。
「誤報にも対応訓練が必要です」
「まず笛を机にぶつけない訓練をしてください」
あやのが言った。
河合社長は声を出して笑った。
「でも、確かに、通知が来るたびに慌てていたら本番で混乱しますね」
「はい」
りなはフロー図に「誤報・訓練通知の確認」も小さく足した。
続いて、リージョン選定の話になった。
井上が構成図を指した。
「今は東日本リージョンを使っています。西日本にもバックアップを置いたほうがいいんでしょうか」
蓮斗は少し考えてから言った。
「業務の重要度、復旧時間、費用、データの保管要件によります。単純に遠くへ置けばよい、という話ではありません」
奏汰が続ける。
「同一リージョン内の冗長化、別リージョンへのバックアップ、別リージョンでの待機環境。段階があります。どのレベルまで備えるかを、業務影響と費用で決めます」
陽翔が手を挙げた。
「つまり、防災リュックを持つのか、避難所に備蓄するのか、遠方の親戚の家にも荷物を置くのか、みたいな話ですか?」
蓮斗がうなずいた。
「かなり近いです」
「今日、僕のたとえが冴えてますね」
悠真が言った。
「防災訓練の効果かもしれません」
「褒められたのか、訓練の成果にされたのか」
河合社長は腕を組んだ。
「費用も気になります。災害対策は大事ですが、全部を最高レベルにすると、現実的ではないかもしれない」
みおがうなずいた。
「だから、何をどれくらいの時間で戻したいかを決めるんですね」
悠真がホワイトボードに書いた。
RTO:どれくらいの時間で復旧したいか。 RPO:どの時点のデータまで戻せればよいか。
「たとえば、受発注システムは四時間以内に復旧したい。データは前日夜の時点まで戻れば許容できる。あるいは、配送予定は一時間以内に確認できる必要がある。業務ごとに決めます」
望月がメモを取りながら言った。
「全部同じではないんですね」
「はい」
香澄が言った。
「重要な業務から順番をつけることが、現実的なBCPにつながります」
陽翔がまた笛に触れた。
ピーッ!
全員が三度目の飛び上がりをした。
悠真は、ついに陽翔を見た。
「笛を置いてください」
「避難誘導係の象徴が」
「置いてください」
「はい」
陽翔は笛を机の上にそっと置いた。
しかし、その笛を見つめる全員の目は、もはや小さな災害リスクを見る目だった。
午後には、契約上の通知義務の話になった。
かなえが契約書を開いた。
「取引先との基本契約に、システム障害や災害時の通知義務がありますね」
河合社長が驚いた。
「そんな条項がありましたか?」
「あります。“業務遂行に重大な影響を及ぼす事由が生じた場合、速やかに相手方へ通知する”とあります。ただし、誰が、どの方法で、どの内容を通知するかは社内で決める必要があります」
悠真が続けた。
「災害時には、被害状況がすぐには分からないことがあります。だからこそ、第一報、続報、復旧報告を分けて考えたほうがよいです」
しょうこが要点を整理した。
通知手順。 一、第一報。発生事実と確認中であることを伝える。 二、続報。影響範囲、暫定対応、見込みを伝える。 三、復旧報告。復旧状況、再発防止、今後の対応を伝える。
陽翔がうなずく。
「“全部分かってから連絡します”だと、相手は不安になりますもんね」
「そうです」
香澄が言った。
「分からないことは分からないと伝えたうえで、次にいつ連絡するかを示すことも大切です」
河合社長は深く息を吐いた。
「災害時に、そこまで冷静にできるか不安です」
「だから、平時に文案を作っておきます」
あやのが赤ペンを持って言った。
「第一報のテンプレート、取引先向け、社員向け、委託先向けを用意しておくと安心です」
ふみかも続けた。
「個人情報や顧客データに影響がある場合の確認手順も必要です。何が影響を受けたのか、誰に報告するのかを決めておくと、慌てずに済みます」
井上が小さく言った。
「災害対応って、技術だけじゃないんですね」
「はい」
香澄は微笑んだ。
「人、契約、情報、システム、連絡。全部がつながっています」
その瞬間、事務所の外から本物の防災訓練放送が聞こえた。
「ただいまより、地震発生を想定した訓練を開始します――」
ピーッという音ではない。 だが、全員が反射的に椅子から浮いた。
河合社長も浮いた。
悠真だけが浮かなかった。
「地域の訓練放送です」
悠真が冷静に言った。
「悠真さんの心臓、冗長化されてます?」
陽翔が聞く。
「されていません」
「じゃあ、なぜ動じないんですか」
「訓練だからです」
「強い」
せっかくなので、山崎事務所の全員と駿河キッチン物流の三人は、実際に避難訓練に参加することになった。
机の下に入る。 頭を守る。 出口を確保する。 非常持ち出し袋を持つ。 階段を使って外へ出る。 青葉通りの安全な場所まで移動する。
外に出ると、五月の風が木々を揺らしていた。
青葉通りのベンチには、近くの会社の人たちも集まっていた。 少し照れくさそうにヘルメットをかぶる人。 真面目に点呼を取る人。 スマートフォンで防災アプリを確認する人。
静岡らしい光景だった。
防災を、怖がりすぎず、しかし軽くも見ない。 日常の中に、備えを置いている。
河合社長は青葉通りの木々を見上げた。
「こうして外へ出ると、BCPも現実の話だと感じますね」
香澄はうなずいた。
「机上の計画だけではなく、実際に人が動けるか。連絡できるか。戻れるか。そこを確かめることが大切です」
みおが言った。
「避難訓練も、バックアップの復元テストも、“戻ってくる練習”なんですね」
陽翔が胸に手を当てた。
「結論の妖精、防災訓練で降臨」
みおは笑った。
「戻ってこられるって、安心です」
その言葉に、河合社長は静かにうなずいた。
応接室に戻ると、全員少しだけ疲れていた。 だが、不思議と顔は明るかった。
BCPの話は、どうしても不安を呼ぶ。 地震。 停電。 システム停止。 データ消失。 取引先への連絡。 社員の安全。
考え始めると、怖くなる。
けれど、今日の訓練を経て、その怖さは少し違う形になっていた。
備えることは、怖がることではない。 戻る道を作ること。 守りたいものを確認すること。 困ったときに、誰かと連絡を取れるようにすること。
悠真は、今日の内容を整理した。
「駿河キッチン物流さんのBCP・DR設計としては、次の方向で進めましょう」
ホワイトボードに、項目が並ぶ。
社員の安否確認手順。 重要業務の優先順位。 受発注システムのRTO、RPO。 バックアップ取得と復元テスト。 リージョン選定と冗長化方針。 代替連絡手段。 取引先への通知テンプレート。 委託先との責任分界。 災害訓練と復旧訓練の定期実施。 契約上の通知義務の確認。
河合社長はホワイトボードをじっと見つめた。
「やることは多いですね」
「はい」
香澄は正直に言った。
「でも、一つずつ決めれば、会社は強くなります」
井上が言った。
「クラウドに移せば安心、ではなくて、クラウドでも備えるんですね」
蓮斗がうなずく。
「クラウドは強い仕組みを作るための材料です。設計と運用が必要です」
望月が、少し笑った。
「防災訓練みたいに、クラウド復旧訓練も予定表に入れます」
陽翔が反応した。
「会議室予約も必要ですね」
「第三会議室を支配しないでくださいね」
さくらが言った。
「もうしません」
悠真が静かに言った。
「予定には、訓練目的、参加者、復旧対象、確認項目を入れましょう」
「悠真さん、会議室予約にも厳密」
「訓練ですから」
最後に、河合社長は深く頭を下げた。
「今日は来てよかったです。BCPという言葉を聞くと、正直、怖いものだと思っていました。でも、社員や取引先と、災害のあともつながるための準備なんですね」
香澄は微笑んだ。
「そうです。怖がらせるための計画ではなく、安心して戻るための計画です」
みおが小さく言った。
「明日をあきらめないための準備ですね」
応接室が静かになった。
陽翔がそっとメモを取る。
「湯呑み候補です」
悠真が言った。
「今日は、防災袋に入れるカードならよいかもしれません」
全員が悠真を見た。
陽翔が震える声で言う。
「悠真さんが……印字の代替案を……」
「湯呑みではありません」
「でも、カードはいいんですね」
「実用的なら」
香澄が笑った。
「じゃあ、事務所の防災カードに書きましょう。“明日をあきらめないための準備”」
みおは少し照れた。
河合社長たちが帰ったあと、山崎事務所には夕方の光が差し込んでいた。
青葉通りの木々が、窓の外でさらさらと揺れている。 避難訓練で使った非常持ち出し袋が、入口の横にきちんと置かれていた。 陽翔の笛は、机の上で静かにしている。
さくらが言った。
「今日は、何回椅子から飛び上がりましたっけ」
「三回以上です」
あやのが笑う。
「椅子のRTOは即時でしたね」
奏汰が言った。
「人間のRTOは個人差があります」
陽翔が胸を張った。
「僕は訓練で改善します」
蓮斗はバックアップ設定の確認メモを保存した。
「防災訓練の日に、クラウドの復旧も考える。悪くないですね」
ふみかがピンクのクリップボードを閉じた。
「災害って怖いけど、今日みたいに一つずつ確認すると、少し安心します」
香澄はうなずいた。
「備えることは、不安を大きくするためではなく、小さくするためにあるのかもしれないね」
悠真が静かに言った。
「契約書も、BCPも、同じです。問題が起きたときに、次の一歩を迷わないようにするものです」
陽翔がメモを取る。
「今日も地図屋さんですね、山崎事務所」
「今回は避難地図ですね」
りなが笑った。
その日の終業前、しょうこが防災カードの文案を整えた。
山崎行政書士事務所 防災カード ・まず身の安全を守る ・安否確認をする ・重要書類とデータの状況を確認する ・お客様への連絡手順を確認する ・無理に出社しない ・明日をあきらめないために備える
陽翔がそれを見て、目を細めた。
「いいですね。最後の一文、効いてます」
悠真も頷いた。
「実用的です」
陽翔はそっと聞いた。
「湯呑みには?」
「防災カードで十分です」
「ですよね」
しかし翌朝。
共有フォルダに、新しいファイルが作られていた。
「BCPは防災訓練の日にやってくる_笛は必要最小限版.xlsx」
悠真はそれを見て、静かに眉を上げた。
陽翔はすでに言い訳を用意していた。
「思い出フォルダ用です。個人情報なし。笛の反省あり」
悠真はしばらく画面を見つめた。
「反省があるなら、残してもいいです」
「やった!」
「ただし、笛の使用ルールを追記してください」
「はい」
香澄は休憩スペースで、防災カードを一枚ずつラミネートしていた。
みおの言葉が、小さな文字で印刷されている。
明日をあきらめないための準備。
青葉通りの外では、いつもの朝が始まっていた。 通勤する人、自転車で走る人、ベンチでお茶を飲む人。 何事もない日常。
その日常が続くように。 もし揺れても、もし止まっても、もう一度戻ってこられるように。
山崎行政書士事務所では、今日も契約書とクラウドと非常持ち出し袋が、少し不思議な距離感で並んでいる。
そして、青葉通りの契約書は今日も笑う。 笛の音に少し驚きながらも、明日のための備えをそっと見守っている。





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