遠い汽笛
¥380価格
「遠い汽笛」は、雪に埋もれた線路と、もう来ることのない汽車を待つ駅から始まる物語です。
油の匂いが残る手袋、最後の乗務の朝、帽子を直して笑った父の姿。子どもの頃には分からなかった沈黙の重さを、同じ齢になった主人公がようやく受け止めていきます。
線路はどこへも続かない。それでも、ホームの端に立つと帰り道に見える。遠くで鳴る汽笛は、失った時間を呼び戻す音ではなく、自分の中に受け継がれた記憶が今も生きていることを知らせる音です。
冬の静けさ、父と子の距離、そして歳月を越えて残る背中の記憶を描いた、深く余韻の残る一曲です。
