雪は音を消し、海は色を薄め、冬のウルクはゆっくりと息をしている。 堤防の先、灯台は今日も沈む光を見送る役目を忘れない。帰る船のためにではなく、ここに在るという事実のために。 家々の窓に残るぬくもり、浜に刻まれた足跡はやがて潮に洗われて消えるけれど、この土地の時間は決して失われない。 夕焼けは短く、夜は早く訪れる。それでも灯は消えない。 海とともに生きてきた町は、冬の静寂のなかでこそ、いちばん深く自分自身を思い出す。
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