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はじめに(当ブログについて)
山崎行政書士事務所は、
事業の「はじめる」「続ける」「育てる」各段階で生じる
法律・手続きに関する課題をサポートする行政書士事務所です。
許認可申請、契約書の作成・チェック、各種相談、
個人情報保護への対応、事業承継、知的財産の登録支援など、
事業者の皆さまが直面しやすい幅広いテーマを取り扱っています。
新規開業や事業拡大の場面で避けて通れない
行政手続きや法規制について、
専門的な知識と実務経験をもとに支援しています。
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当ブログでは、
動画や記事を通じて 山崎行政書士事務所の考え方や取り組みを
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また、
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頁をめくる音のする午後――石畳の街角で
旅先の時間は、歩いているときより、座ったときに深く身体へ入ってくる。とくに、こういう午後だ。石畳の熱がもう少しで冷えはじめるころ、黒いテーブルの上にコーヒーとクロワッサンと一冊の本がそろうと、街はもう景色ではなく、手触りになる。 彼女はボーダーのシャツを着ている。白と黒の細い横縞が、どこか海の記憶を持ち込んだようで、この古い街角の空気に不思議によく似合う。左手には灰色のカップ。右手は文庫より少し大きな本の頁をつまみ、紙をめくるその指先には、赤いネイルが小さな炎みたいに灯っている。旅先では、こういう色がやけに鮮やかに見える。石の壁も、曇りがちな空も、擦れた路地の色も知っているからこそ、人の指先の赤が、生きている証拠みたいに見えるのだ。 カップの内側には、飲みかけのコーヒーが残した薄い輪がある。湯気はもう高くのぼらず、香りだけが静かに手元へ戻ってくる。深く煎った豆の苦み。少しだけ焦げたような香ばしさ。そこへ、皿の上のクロワッサンからほどけるバターの甘い匂いが重なって、鼻先にふっとやわらかな膜をつくる。歩いてきた足の疲れが、その匂いだけで少し赦される。
山崎行政書士事務所
3 日前読了時間: 4分


ひと口ぶんの午後——木のテーブルの上の旅
旅先で、街がほんとうに身体の内側へ入ってくるのは、名所の正面ではない。歩きすぎて足の裏がじんと熱を持ち、喉の奥に乾いた埃が残ったまま、ようやくカフェの椅子へ腰を落とす——その瞬間だ。この一枚の光景には、そういう「観光」ではない旅の本音が、きれいに置かれている。 木のテーブルの上に、白いカップがある。飲み終えかけたコーヒーの跡が、内側に薄い茶色の半月を残し、ソーサーの上の小さなスプーンは、もう役目を終えた顔で横たわっている。隣の皿には、丸く整ったマカロンが三つ。チョコレート色のひとつ、陽だまりみたいな黄色のひとつ、黒い粒を散らした淡い色のひとつ。どれも小さいのに、妙に存在感がある。旅先の甘いものは、景色より先にこちらの警戒心を解いてしまう。 その奥では、フォークがやわらかな菓子へ沈みこんでいる。表面の白いクリームに、橙色の艶がにじんで、切り分けられる直前の一瞬が、ひどく生々しい。きれいに飾られたままではない。もう「見るための菓子」ではなく、「食べるための菓子」へ変わっている。この変化がいい。旅の幸福というのは、案外こういうところにだけ、正直に姿を見
山崎行政書士事務所
4 日前読了時間: 3分


ベッドの上のパリ――銀の蓋が開く音で朝が始まる
目を覚ますと、まず匂いが届く。眠りの底にいるはずの鼻だけが先に起きて、焙煎の苦みと、焼き立ての小麦の甘さを嗅ぎ分ける。布団の中はまだ夜の名残でぬるく、シーツは身体の形のまま柔らかく沈んでいるのに、空気だけがもう朝の顔をしている。パリの朝は、光より先に香りでやってくることがある。 枕元に視線を移すと、白いトレイがベッドへ“上陸”している。銀色のドーム――ルームサービスの蓋が、まるで舞台の幕みたいに静かに置かれている。磨かれた表面に、部屋の淡い明かりがぼんやり映って、そこに自分の顔がうっすらと溶ける。金属は冷たいはずなのに、不思議と温度がある。たぶんこれは、誰かの朝の手つきが、ほんの少し残っているからだ。 グラスのオレンジが、目に刺さるほど鮮やかだ。パリの冬でも夏でも、オレンジジュースだけはいつだって南の光を閉じ込めている。口をつける前から、酸味が舌の奥をきゅっと縮める気がして、喉が目を覚ます。横にはコーヒーポット。注ぎ口の角度が気持ちよく、取っ手は手の形に吸い付くように丸い。カップの縁に近づけると、湯気が頬を撫でて、眠気の膜が一枚剥がれる。...
山崎行政書士事務所
4 日前読了時間: 4分


地上と地下のあいだ――「METROPOLITAIN」と青白赤の風
パリの空は、晴れているのに晴れきらない。雲が大きく膨らみ、青を押しのけるでもなく、抱きしめるでもなく、ただそこに居座っている。光は柔らかく、影は薄い。街全体が、絹のヴェールを一枚かぶっているみたいに見える日だ。 その空を背に、青・白・赤の旗が揺れている。旗の揺れ方は、いつだって少し芝居がかっている。風に従っているようで、風を選んでいるような——パリらしい気位の高さが、布の端の翻りにまで滲む。青が先に空へ触れ、白が光を拾い、赤が最後に残像のように遅れてついてくる。見上げるだけで、首の後ろがすっと冷える。大きな都市は、こうしてシンボルを“空に置く”のが上手い。 視線を下ろすと、そこに「入口」がある。 緑青をまとった鉄の曲線が、地上と地下の境目をゆるやかに縁取っている。まっすぐな棒ではなく、植物の茎のようにしなり、昆虫の脚のように張り、なぜか生き物の気配がする。金属なのに、冷たさよりも湿りを先に感じる。長い年月に磨かれ、雨に打たれ、排気に晒され、手の脂に触れ続けた結果、鉄が“街の皮膚”になってしまった色だ。 その曲線の真ん中に、薄い黄味がかった楕円のプ
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4 日前読了時間: 4分


赤と金の沈黙――エルミタージュ「小玉座の間」
サンクトペテルブルクの空は、いつもどこか水を含んでいる。川面の色がそのまま空へ移ったような鈍い明るさの下、冬宮の扉をくぐると、外の冷気がコートの裾に絡みついたまま、磨き抜かれた床に吸い込まれていく。人の気配はあるのに、音が遠い。靴底がパルкетを叩く乾いた音だけが、廊下の奥へ伸びては消え、また別の靴音がその跡をなぞる。 曲がり角をいくつも重ね、豪奢が豪奢を押しのけるような部屋を抜けた先で、突然、赤が視界を塞ぐ。燃える赤ではない。血の温度を奪って、なお赤いままでいる、布と壁の赤だ。そこに金が刺さる。金箔は光を“返す”のではなく、光を“抱いて”いるように見える。遠目には均一な黄金色なのに、近づくほどに微細な揺らぎがあり、職人の息づかいが薄い皮膚のように残っている。 小玉座の間。名前が“小”であることが、かえって残酷だ。天井は高く、弧を描くアーチは、白と金の層を幾重にも重ねて空へ突き上がる。ドームの内側には、蜂の巣のような円形の文様がびっしりと敷き詰められ、ひとつひとつが目のようにこちらを見返してくる。見上げた瞬間、身体の重心がふわりと持ち上がり、自分
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4 日前読了時間: 4分


美の字
朝の鏡は、まだ冷たい光を抱えていた。 曇りが薄く張って、顔を映す前の白さ。 白さは、息を当てるとほどける。 ほどけると、向こう側が見える。 幹夫は縁側のふちに座って、首の布の袋を掌で押さえた。 袋の中には、小さな鏡の欠片。 昨日、納屋の隅で見つけた。 欠けた縁が丸くて、刺さらない。 刺さらないのに、ちゃんと“ひかり”が入っている。 鳴らないのに、重い。 ――いき。 息を入れると、胸の中の鏡も少し曇る。 曇ると、尖りが見えにくくなる。 見えにくい尖りは、刺さりにくい。 「まちばこ」のふたが、ほんの少しだけ浮いていた。 浮いているのは、誰かの困りが入った印。 困りは角が立つから、箱の中で丸くする。 母がふたを開ける。 中には、小さな紙。 角が丸く折ってある。 丸い角は刺さらない。 刺さらないと、手が取れる。 母の目が、紙の文字を追って、そこで止まった。 かがみ の ふち かけて ささる こわいでも あさ かお を みたいよかったら みてください みつ 刺さる。 鏡が怖いんじゃない。 鏡の縁が、指や頬に刺さるのが怖い。 刺さると血が出る。
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3月4日読了時間: 9分
“規程だけ”で終わらせないクラウド法務:Purview×ログ×権限でAIリスクを管理する方法
1. AIが進まない原因は「AI」ではなく「組織とルール」 生成AIの導入で企業がつまずく典型は、技術の難しさ以上に 「社内がたこつぼ化している」 ことです。 部門ごとに別々の生成AI・別々のルール データ共有や権限設計が追いつかず、使える人だけが使う リスク評価が属人化し、最後は「禁止事項の羅列」になって現場が萎縮 結果として「使わないのが安全」が組織の最適解になってしまう AIは“導入”ではなく“実装”が勝負です。実装には、 旗振り組織 と ルール(ガードレール)と運用ログ が必要です。 2. 旗振り組織は「門番」ではなく「伴走者」にする AI活用は、IT部門だけでも、現場だけでも回りません。最初に設計すべきは 部門横断の意思決定と責任分担 です。 推奨の体制(例) AIガバナンス委員会 :経営/事業/情報システム/セキュリティ(CSIRT含む)/法務・コンプライアンス AI CoE(センター・オブ・エクセレンス) :評価指標、テンプレ、成功・失敗知見、標準手順(SOP)を集約 責任主体の明確化 :誰が「許可」し、誰が「監督」し、誰が「記
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3月4日読了時間: 6分
【公取委の立入検査報道で再注目】クラウド移行の前に“Microsoftライセンス”と“出口条項”を棚卸しする理由
※本稿は一般情報です。個別案件の適法性判断・紛争対応は弁護士にご相談ください。 ■ 1. 何が起きているのか(ニュースの要点) 公正取引委員会が日本マイクロソフトに立入検査に入ったと報じられました。 報道では「Azureと競合する他社クラウドではMicrosoftソフトを使えない/料金を高くする等の条件を設けた疑い」が論点とされています。 結論はこれからですが、企業側として重要なのは―― “クラウド移行”や“マルチクラウド”の前提条件に、ライセンス条項が強く影響し得る点です。 ■ 2. なぜ「法務×技術」の論点になるのか クラウドは「技術選定」だけでは完結しません。 ・利用規約/製品条項(ライセンス) ・委託契約(再委託・監査・証跡) ・退出(Exit)とデータ返却 この3つが噛み合わないと、後から 「追加コスト」「運用制約」「監査不整合」「移行遅延」 が発生し、意思決定そのものがやり直しになります。 ■ 3. Microsoft公式情報で押さえる:持ち込み(BYOL)を複雑にする“条件のレイヤ” Microsoftライセンスの可否は、ざっくり言
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3月4日読了時間: 5分


山は黙っている——戦争が始まった日の、都市の輪郭
朝、ポケットの中で震えたのは、爆音ではなく通知音だった。たった数行の文字が、体温より冷たい速さで血の中へ入り込む。「始まった」と書かれている。世界のどこかで、誰かが今日から“前”と“後”を持つのだと。 顔を上げると、街はいつも通りに広がっていた。写真のとおり、遠景の山は薄い霞をまとい、稜線は鉛筆で描いた影のように淡い。雲は綿のかたまりみたいに膨らみ、青空の端をやさしく隠している。けれど、そのやさしさが、今日は少し怖い。雲が白いほど、空が穏やかなほど、通知の文字が浮いて見える。 足元には、白い屋根が眩しく伸びている。金属の骨組みが規則正しく走り、光を跳ね返して、目を細めさせる。屋根の向こうには緑の帯——木々が密に重なり、街の喉元に巻かれた湿ったマフラーみたいに、熱と埃をいったん受け止めている。そのさらに先に、低い家並みと高いビル群が段階を踏んで立ち上がり、都市が呼吸するリズムをつくっている。 遠くの高層建築は、まるで人間の決意のように垂直だ。けれど、山はそれを見下ろして、淡々としている。山の存在は、都市の野心を励ますでもなく、戒めるでもなく、ただ“
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3月1日読了時間: 3分


「量子」で暗号が無力化する前に:PQC移行は“技術の問題”ではなく“棚卸し+契約+運用設計”の問題です
(最終更新:2026年3月1日) 日経の記事では、量子コンピューターの進展により 既存の公開鍵暗号(RSA/ECC等)が2030年代に危殆化 し、各国が「耐量子計算機暗号(PQC)」へ移行を急いでいる、という論点が整理されていました。このテーマは、セキュリティ担当だけの話ではありません。 調達(ベンダー管理)・BCP・監査対応・取引先説明 まで一気に波及します。 本記事では、SEの実装目線で「Microsoft公式(日本語)」の情報を軸にしつつ、 “今やるべき準備”を運用設計に落として まとめます。 1. 2035は遠くない:国も“期限”を置き始めた 量子時代の暗号移行は、すでに「いつか」ではなく「計画期限」が設定され始めています。 米国(NIST) :NIST IR 8547(ドラフト)では、 2035年をPQC移行完了の主要ターゲット として言及されています。また、NIST側の資料では 2030でdeprecated、2035でdisallowed といった移行タイムライン整理も示されています。 英国NCSC :移行のマイルストーン(例:2
山崎行政書士事務所
3月1日読了時間: 7分


蜜色のアーチ——ローマ、白い庇の下で
ローマの空気は、光を食べている。石畳の隙間にたまった砂と、排気の熱と、遠くの噴水が砕く水の匂いが、ゆっくり混ざり合って、鼻の奥に“古い都市”の味を残す。ミラノが刃物のように研がれた街だとしたら、ローマは掌で撫でられて丸くなった街だ。角がないのではない。角が、何世紀も触れられて摩耗している。 人波に押されて歩いていると、突然、時間の入口が現れる。壁は大きな石が積まれ、表面はざらりと荒い。指で触れたら、粉が爪の間に入り込むだろう。けれど、その荒々しさを丸く受け止めるように、ひとつのアーチが口を開けている。アーチの縁は滑らかな石で縁取られ、荒い壁との境目が、まるで肌と絹の境界線のようにくっきりしている。 その頂に、灯りが吊られている。鉄の細工が黒く渦を巻き、ガラスの面を幾つにも割ったランタンが、蜂蜜色の光を抱いている。昼の明るさの中でさえ、灯りは消えない。ローマは、灯りを節約しない街なのだと思う。闇が来ることを知っている街は、いまここにある温度を手放さない。 アーチの内側、ガラスの向こうに、文字が浮かぶ。 HERMÈS ——。 淡い金色が、蜜を溶かした
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3月1日読了時間: 3分


金文字の宇宙——ミラノ、黒い窓に映る二つの時間
ミラノの空気は、どこか金属の味がする。朝の冷えがまだ石畳の目地に残っていて、路面電車の軋む音が、街の骨格をゆっくり揺らす。エスプレッソの焦げた香りが角を曲がるたびに鼻先をかすめ、甘い香水と湿ったコートの匂いが、その上に薄く重なる。歩く、というより、街に押し流されながら歩く。視線は自然と上へ上へと吸い寄せられ、ミラノが「服」より先に「建物」で人を誘惑する都市だと、身体が先に理解してしまう。 ふと足が止まる。白に近い石の壁、その上に厚く盛り上がった装飾の彫り。植物の蔓や花弁が、何十年、何百年ぶんの塵を抱き込みながら、いまも艶っぽい陰影をつくっている。丸く弧を描くアーチの縁は、細かい粒のような意匠が途切れなく連なり、まるで古い指輪の縁取りみたいに、時間を噛んで鈍く光る。 その真下に、黒いガラスがある。深い黒。水のように、夜のように、こちらの顔を飲み込みそうな黒。そこへ、淡い金色の文字が静かに置かれている。 LOUIS VUITTON ——。 主張は強いはずなのに、やけに声が小さい。光を放って威張るのではなく、光を受けて黙っている感じがする。ミラノの贅沢
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3月1日読了時間: 4分


工場のリモート保守(VPN/踏み台)が一番危ない:VPNを“残すなら締める”、やめるなら“ゼロトラスト化”で止血する
製造業のサイバー事故は、情報漏えい以前に 「ラインが止まる」 という形で直撃します。そして、工場の現場で“入口”になりやすいのが リモート保守(VPN/踏み台/RDP) です。 最近は、ユーザー操作を誘導して侵入するタイプ(偽認証・偽CAPTCHA等)や、侵入後に生成AIで不正コードを都度生成する方向性も語られ、 「検知をすり抜ける前提」での設計 が必要になってきました。結論はシンプルです。 VPNを残すなら :接続範囲・時間・権限・端末・ログを“絞り切る” VPNを減らす/やめるなら :ゼロトラスト型のアクセス(アプリ単位)へ寄せる どちらでも: 踏み台(ジャンプ)を公開しない/一時開放(JIT)/証跡を残す 以下、SE目線で「Microsoftの公式仕様を前提」に締め方を整理します。 1. ありがちな「危険な現状」チェック(工場のVPN/踏み台) 工場の現場で、次が残っていると“いつか刺さる”確率が跳ね上がります。 VPNが 常時接続 (いつでも入れる、切れない、棚卸しできない) ベンダー用IDが 共用 (誰が入ったか追えない) 踏み台サ
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3月1日読了時間: 7分


検知をすり抜ける“AI生成マルウェア”時代へ:ClickFix/PromptLock/Copilotのプロンプト注入に、ゼロトラスト×クラウド法務で備える
(最終更新:2026年2月28日) 国内大手企業を狙ったサイバー攻撃が相次ぎ、受注・出荷・配送停止など、 IT障害がそのまま事業停止 に直結する局面が増えています。さらに近年は、侵入後に生成AIを使って不正コードを“その場で生成”するなど、 従来の検知モデル(静的シグネチャ中心)をすり抜ける攻撃 が現実味を帯びてきました。 本記事では、日経で取り上げられた論点(フィッシング/ClickFix/ランサムウェア/生成AI悪用)を踏まえつつ、 上級SE目線で「Microsoft 365/Azureで何を実装すべきか」 、そして クラウド法務(規程・契約・証跡)をどう噛み合わせるべきか を整理します。 1. 何が変わった?「侵入後にAIが不正コードを生成」=“静的検知”が効きにくい 従来の典型的なマルウェアは、端末内に“悪意あるコードそのもの”を持ち、そこで暗号化や窃取などを実行します。ところが最近は、 「プロンプト(指示文)」を持ち、必要なコードを生成AIで都度生成して実行する 方向に進みつつあります。 ESETは、AIを悪用して不正なスクリプトをリア
山崎行政書士事務所
3月1日読了時間: 7分


静岡の製造業が直面する「検知すり抜け攻撃」:ClickFix/AI生成マルウェア時代の現実解は“OT×IT×契約”の一体設計
静岡の製造業は、工場(OT)・本社/営業(IT)・サプライチェーン(取引先)の3層が連動しており、いまやサイバー攻撃は**「情報漏えい」より先に「生産停止」**として刺さります。しかも最近は、侵入後に生成AIで不正コードを“その場で生成”して動作させるなど、 従来の静的検知(シグネチャ依存)をすり抜けやすい攻撃 が現実味を帯びています(ESETのPromptLockの公表は、その方向性を示す代表例です)。 本稿では、静岡の製造現場で起きがちな構図に沿って、 Microsoftの公式ガイダンス(日本語)を前提 に、やるべき対策を「実装」まで落とします。 1) 製造業が一番困るのは“PCが暗号化”より「ラインが止まる」こと 製造業の被害は、次の連鎖で拡大しがちです。 入口:メール/偽認証画面(ClickFix等)→ ユーザー操作で侵入 横展開:AD/Entra・ファイル共有・管理端末へ 影響:生産管理(MES)、設計(CAD)、共有(図面)、倉庫/出荷、サプライ連携が停止 二次被害:納期遅延、取引先連鎖、品質記録の欠損、監査・顧客説明コスト...
山崎行政書士事務所
3月1日読了時間: 4分


「バックアップは取ってます」で監査もランサムも通らない
Azure Backupの“消せない復旧ポイント”+Microsoft 365 Backupで「復旧できる」を仕組み化する(情シス向け) ※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別案件の法的助言・代理交渉等を行うものではありません。個別事情に応じた判断が必要な場合は、弁護士等の専門家と連携して検討してください。 1. 事業会社の情シスが直面する“バックアップの詰み”はだいたい3パターン バックアップ製品や設定が「存在する」だけでは、現場は守れません。詰みポイントは概ねこの3つです。 ① ランサム前提で「バックアップが消される」 侵害者が特権を取ると、まずやるのは バックアップの無効化・保持期間の短縮・削除 です。Azure Backup側もこの前提で、ソフト削除・不変性・承認(MUA)などの機能を組み合わせて“破壊操作”を止める設計が整理されています。 ② 復旧できるのに「復旧判断ができない」 RTO/RPO、復旧手順、優先順位、復旧の承認者が曖昧だと、技術的に復元できても意思決定が止まります。BCP・DR・バックアップは「入れているか」で
山崎行政書士事務所
2月28日読了時間: 7分


岡の字
朝の岡は、まだ雲の影を抱えていた。 海の匂いが、坂の途中で薄くなる。 薄くなるところが、岡の境目。 平らと山の、あいだ。 幹夫は縁側のふちに座って、首の布の袋を掌で押さえた。 袋の中には、小さな土の塊。 昨日、岡の道で拾った赤土。 乾くと粉になる。 濡れると重くなる。 鳴らない。 鳴らないのに、ちゃんと“上り下り”の匂いがする。 ――いき。 息を入れると、胸の中にも小さな坂ができる。 急ぐと滑る坂。 止まると座る坂。 “あいだ”の坂。 「まちばこ」のふたが、ほんの少しだけ浮いていた。 浮いているのは、誰かの困りが入った印。 困りは、言う前に角が立つから、箱で丸くする。 母がふたを開ける。 中には、小さな紙。 角が丸く折ってある。 丸い角は刺さらない。 母の目が、紙の文字を追って、そこで止まった。 おか の さかぬかるんで こわいこども すべるよかったら みてください おかだ おかのさか。 岡の坂。 岡は坂を抱えている。 抱えているから、雨の日は怖い。 ぬかるみは、足の裏で先に分かる。 分かると、胸が先に忙しくなる。...
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2月28日読了時間: 8分


Copilot導入で情報漏えいを起こす会社の共通点は「LLM」ではなく“オーバーシェア”
Microsoft Purview(秘密度ラベル/DLP)×Entra(権限)×Copilotコネクタで、情シスが「止めずに守る」実装手順 ※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別案件の法的助言・紛争対応・代理交渉等を行うものではありません。個別事情に応じた判断が必要な場合は、内容により弁護士等の専門家と連携して検討してください。 1. “Copilotが漏らす”のではなく「あなたの権限設計が漏らす」 まず、情シスが社内・取引先から聞かれる定番2問に、Microsoft公式の前提で答えを揃えます。 Q1:入力したプロンプトや社内データが、基礎モデルの学習に使われませんか? Microsoft Learnでは、 Microsoft Graph経由でアクセスされるプロンプト・応答・データは、基礎LLMのトレーニングには使用されない と明記されています。 Q2:Copilotは、社内の何でも見えるんですか? Microsoft Learnでは、 Copilotは各ユーザーが少なくとも“閲覧権限”を持つ組織データのみを表示 し、SharePoin
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2月28日読了時間: 6分


静の字
朝の雨戸は、まだ冷たい木の音を抱えていた。 戸袋の奥に、夜の風が残した擦れ。 擦れは、鳴る前の怒りみたいに潜っている。 蝉は、まだ鳴かない。 鳴かない蝉は、町の上に薄い布をかけているみたいだ。 薄いのに、ちゃんと“静”。 幹夫は縁側のふちに座って、首の布の袋を掌で押さえた。 袋の中には、青い欠片。 海で拾った瓶のガラスが、波で丸くなったやつ。 青は、空みたいで、海みたいで、怒らない色。 角がないから、刺さらない。 刺さらない青は、胸の奥に座る。 ――いき。 息を入れると、耳が細くなる。 細い耳は、鳴ってない音まで聴こうとする。 鳴ってない音のほうが、ときどき胸に来る。 「まちばこ」のふたが、ほんの少しだけ浮いていた。 浮いているのは、誰かの困りが入った印。 困りは、言う前に角が立つから、箱で丸くする。 母がふたを開ける。 中には、小さな紙。 角が丸く折ってある。 丸い角は刺さらない。 母の目が、紙の文字を追って、そこで止まった。 あめど がたがたよる こわいしずか に できたら みてください こばやし がたがた。 雨戸のがたがたは
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2月28日読了時間: 9分


水の字
朝の水路は、まだ冷たい音を抱えていた。 石の縁が、夜の水を離す前の静けさ。 水はそこにいるのに、まだ走らない。 走らない水は、息みたいに胸の奥に座る。 幹夫は縁側のふちに座って、首の布の袋を掌で押さえた。 袋の中には、竹の小さな筒。 昨日、父が切ってくれた。 筒の中に、井戸水を少しだけ入れてある。 揺らすと、こぽん、と鳴る。 鳴るのに、刺さらない。 丸い音。 ――いき。 息を入れると、胸の中に“水の道”がひとつできる。 道があると、怖さが溜まりきらない。 溜まる前に、流れる。 「まちばこ」のふたが、ほんの少しだけ浮いていた。 浮いているのは、誰かの困りごとが入った印。 困りごとは、口に出す前に濁るから、箱でいったん座らせる。 母がふたを開ける。 中には、小さな紙。 角が丸く折ってある。 丸い角は刺さらない。 刺さらないと、手が取れる。 母の目が、紙の文字を追って、そこで止まった。 みずみち とまったたね かわく こわいよかったら きてください たなか 水道じゃない。 水路。 田んぼへ行く水の道。 止まると、苗が乾く。 乾くと、米が痩
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2月28日読了時間: 8分

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