エコール クリオロの“幻のチーズケーキ”で夜の甘い囁き
- 山崎行政書士事務所
- 1月25日
- 読了時間: 4分

登場人物
大森(おおもり) 美香(みか)
30代OL。チーズケーキ好きで、特に“軽くてさっぱり”したタイプを好む。
松尾(まつお) 亮(りょう)
美香の同僚。基本は残業続きで夜遅くまで働いている。疲れた後の甘いものが生きがい。
店長・篠原(しのはら)
エコール クリオロ 中目黒店の店長。ケーキのクオリティと洗練されたデザインにこだわる。
“チーズケーキマニア”吉井(よしい)
チーズケーキを全国食べ歩く謎の人物。SNSで話題の“幻のチーズケーキ”を追っている。
第一幕:帰り際の甘い誘惑
「ねえ亮、今日ちょっと早めに仕事終わったから、どこか寄って帰らない?」夕方のオフィス。大森美香がそわそわしながら声をかける。
「いいけど、どこ行くの?」松尾亮が書類を片付けながら答えると、美香は目を輝かせて言う。「エコール クリオロってお店、知ってる? 中目黒にあるんだけど、そこで**“幻のチーズケーキ”**ってのがあるらしいの! すっごく軽くてさっぱりで、美味しいって評判なんだよね!」
「へえ、幻ってまた大げさな……でもチーズケーキなら俺も好きだから行ってみるか」「やったー! じゃ、サクッと行こ!」
第二幕:エコール クリオロ 中目黒店へ
夜の中目黒。薄暗い街灯の下、こぢんまりとしたケーキ屋「エコール クリオロ」の看板が光っている。店内に入ると、おしゃれなショーケースに色とりどりのケーキが並び、その中に目当ての「幻のチーズケーキ」が鎮座している。
店長の篠原が「いらっしゃいませ!」と落ち着いた笑顔で迎え、「幻のチーズケーキですね? 今ならまだありますよ」と促してくれる。
第三幕:謎の“チーズケーキマニア”出現
二人がケーキを選んでいると、隣にいたスーツ姿の男性が話しかけてきた。「もしかして“幻のチーズケーキ”狙いですか? 実は私、吉井といいまして、“チーズケーキマニア”と呼ばれてるんです。全国のチーズケーキを食べ歩いてまして、ここのは『軽くてさっぱり』って評判だとか。やっぱり狙っちゃいますよね!」
「そ、そうですね……私たちもSNSで見て気になって…」美香が苦笑まじりに答える。亮も「あまりに幻って言われると、どんな味か興味湧きますよね」と相槌。
第四幕:いざ実食! 幻のチーズケーキ
店内の小さなイートインスペースで、二人はケーキを受け取る。真っ白な生地はシンプルなデコレーションで、クリームチーズの香りがほんのり漂う。
「わあ、本当に軽そうな感じ。いただきまーす!」まず美香がフォークを入れると、ふわっとした感触。「えっ……うわっ、口に入れた瞬間、溶けるようになくなった…!! めっちゃ軽い!」
亮も負けじとパクリ。「ほんとだ、甘さがくどくないし、チーズの酸味もいい感じ。『さっぱり』ってこういうことか…これなら夜遅くでも余裕で食べられそう!」
第五幕:マニアの巧みな質問
隣の“チーズケーキマニア”吉井が、「なるほど、さっぱりなんですね…食感はやはりフワッとしてる? しっとり感はどうです?」と質問攻め。「え、えっと…しっとりというより、口でスーッと溶ける感じかも…」美香が言うと、吉井は「なるほど、まさに幻…!」とノートにメモを取る。店長の篠原は遠くで笑顔で見守っている。
第六幕:夜の甘さに溺れる
二人は小さめなピースをあっという間に平らげ、「これならもう一個いけるね」「夜の甘い誘惑…ヤバイかも」と大盛り上がり。「久々にこんな軽いチーズケーキ食べた気がする。意外と罪悪感ないから、もうちょっと買って帰ろうかな」「俺も朝ごはん代わりに明日食べたいわ…」
第七幕:爆笑フィナーレ
レジで支払いを済ませると、店長篠原が「ありがとうございました! 幻と呼ばれていますが、いつでもご用意できるよう努力してるので、またぜひ!」と笑顔で見送る。「はい、また来ます!」と二人は笑顔で外へ。
街は夜の静けさ。口にはまだチーズの爽やかな余韻が残る。「いや~、ほんとに軽くて美味しかったね。中目黒にこんなケーキ屋あったんだね」「うん、やっぱりSNSの情報侮れないわ。あんなに軽いチーズケーキ初めてかも!」
後ろを振り返ると、マニアの吉井が店長に色々質問しているのがガラス越しに見える。店長がにこにこしながら応対している光景に、二人は思わず笑い合う。
エコール クリオロの“幻のチーズケーキ”――その軽やかな口どけとさっぱりした甘さで、夜遅い疲れた身体にも優しく染み渡る。今日も中目黒の街には、そんな優しい笑いと、とろけるチーズの香りがふわりと広がっている。
(終わり)





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