和栗モンブラン vs. プリンアラモード！？ 甘さが導く笑いの決闘

登場人物

• 秋山（あきやま）杏子（あんこ）

  
  

  30代OL。和の甘味をこよなく愛し、最近は和栗にドハマり中。モンブランにはうるさい。

• 西野（にしの）フミ

  
  

  杏子の同僚。レトロな洋菓子を好み、中でも“プリンアラモード”に目がない。

• 店長・笹野（ささの）

  
  

  洋菓子店「スイート・テラス」の店長。スイーツの多彩なラインナップで客を楽しませるが、どうもお調子者。

• “デザート二刀流”寺岡（てらおか）

  新作和栗モンブランとプリンアラモード、両方を推し量ろうとする謎の男性。どっちつかずな態度が周囲を振り回す。

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第一幕：和栗モンブランとプリンアラモードの衝撃

「ねえフミ、また新しいスイーツ情報が入ったんだけど……」休憩時間、秋山杏子がスマホを片手にウキウキ顔で声をかける。

「あんた、また甘いもんの話？ 聞くだけならいいわよ」西野フミはやれやれとため息つきながら、どこか興味津々。

「『スイート・テラス』ってお店で、“和栗のモンブラン”と“プリンアラモード”が大人気らしいの！」「モンブランにプリンアラモード……確かにどっちも王道だね。私としてはプリンアラモードに興味アリだけど、あんたはどうせ和栗でしょ？」「そう！ めちゃくちゃ美味しそうで、和栗ならではの香りと甘さが楽しめるみたい。食べなくちゃ！」

こうして二人は、仕事終わりに「スイート・テラス」へ向かうことを決定する。

第二幕：洋菓子店「スイート・テラス」へ

夕方、ショーケースには目移り必至のケーキたちがずらり。その中でも目立っているのが「和栗のモンブラン」と「プリンアラモード」の華やかなPOPだ。店長・笹野が「いらっしゃいませ～！」と声をかけてくる。

「すみません、和栗モンブラン、まだありますか？」杏子がさっそく食いつくと、店長の笹野はニコニコ笑顔で「もちろん！ しかも今朝仕込んだばかりの超フレッシュですよ！」とアピール。「じゃあそれ一つください！」フミは「私はプリンアラモードで。生クリーム多めのやつ、できます？」「もちろんできますよ！ フルーツも色々乗せますね！」

店長が軽快にオーダーを確認し、二人は店内のテーブルで待つことに。

第三幕：謎の“デザート二刀流”登場

しばらくすると、隣の席から話しかけてくる男がいた。「お二人さん、和栗モンブランとプリンアラモードを頼んだんですね。いいチョイスだ～」「え、あ、まあ。誰ですかあなた…？」杏子が怪訝そうに尋ねると、男は胸を張って名乗る。

「私は寺岡。“デザート二刀流”と呼ばれ、甘味と洋菓子のどっちも極めたいと思っているんです。でも今日は、和栗モンブランとプリンアラモード、どっちを先に食べるべきか迷っていて……」

「ええ、そんな理由で声かけてきたの？」フミは呆れ気味。寺岡は「はい、両方とも大好きだけど優先順位が決められない！ できれば感想を教えてほしいんです！」と食い下がる。

第四幕：いざ実食！ 和栗のモンブランとプリンアラモード

店長・笹野が軽やかにトレーを運んでくる。

• 和栗のモンブラン：淡い茶色のマロンペーストがモンブランの形にうず高く絞られ、トップに大粒の渋皮栗が乗っている。下には生クリームとスポンジが隠れ、甘さ控えめで栗本来の香りが活きていそう。

• プリンアラモード：ぷるぷるのプリンの周囲に、彩り豊かなフルーツが並び、生クリームたっぷり。真っ赤ないちごやキウイ、オレンジなどが皿を華やかにしている。

「うわあ、モンブランめっちゃ美味しそう……！」杏子は鼻をヒクヒクさせ、すぐにスプーンでマロンペーストをすくう。一口味わうと、思わず「ん～～！」と声が漏れる。「この栗の香り……甘すぎないし、マロンペーストの食感が滑らかで最高……！」

フミも「んふふ、私のプリンアラモードも負けてないよ」とトロンとした笑顔。「プリンが懐かしい味なんだけど、ふるふるでしっかり卵の風味があって……フルーツと生クリームのバランスも絶妙！」

二人とも夢中で食べながら、「こりゃもう選べないよね～」なんて笑い合う。

第五幕：寺岡が味見を企む？

そんな二人を恨めしそうに見つめるのは、隣の席の寺岡。「ああ、どっちも美味しそう……やっぱり両方頼むべきだったか……でも財布が厳しい……」ブツブツつぶやいている。

すると寺岡はそろりと寄ってきて、「お二人さん、一口ずつ分けてもらえませんか？」と提案。「ええっ！？ 私はモンブラン全部食べたいんだけど！」杏子が即答。フミも「私もプリンアラモードは絶対死守するし…」と渋い顔。

「そこをなんとか！ ほんの少しでいいんで！ そしたら、私の“デザート二刀流”が完成するんです！ お願いしますよ～」「うーん…いやでも……」店長の笹野が慌てて割って入り、「お客様、もしよろしければ半分のサイズで両方セットにしたミニ盛り合わせ、ここで作りますよ？」と提案する。

第六幕：店長の機転！ ミニ盛り合わせ爆誕

「えっ、そんなことできるんですか？」寺岡が食いつくと、笹野はニヤリと笑って「ちょっと待っててくださいね！」と奥へ。

しばらくして、笹野が**“ハーフ・ハーフプレート”**なるものを持ってきた。

• プリンアラモードのプリン部分とフルーツ、生クリームを半量ほど。

• 和栗モンブランもミニサイズにして、少し小ぶりに形を整えてある。

「おお……両方一度に食べられるなんて、夢みたい…！」寺岡は感激。杏子とフミも「そんな裏メニューがあるとは…！」と驚く。

第七幕：爆笑のフィナーレ

こうして、寺岡はハーフ・ハーフプレートで大満足。「プリンの柔らかさとフルーツの甘酸っぱさ……そしてモンブランの濃厚な栗の香り……どちらも最高…！ ありがとう店長！」周囲のお客は微笑ましく見守る。

一方、杏子とフミはそれぞれのケーキを完食し、「もうお腹いっぱい…幸せ…」と大満足。「和栗モンブラン、最高だったね。クリの香りがたまらん！」「プリンアラモードも、思ったより大人っぽい味でびっくり。ちょっと分けてもらえば良かったかも…」「え、やだよ、全部食べちゃったしもう遅い！」

店長の笹野がレジで「ありがとうございました～！ もしハーフセットも興味あれば次回どうぞ！」とにこやかに見送る。二人は「また来ますね！」と笑顔で答えつつ、店を後にする。

店の外では寺岡が「ふふふ、デザート二刀流の極地を見た…」とつぶやきながら帰っていく姿が。杏子とフミは「なんか濃い人だったね……でも美味しかったし、まあいっか」と笑い合う。

和栗のモンブランもプリンアラモードも、好みは違えどどちらも人を幸せにする甘い力がある。今日も「スイート・テラス」では、新しいスイーツを求める人々の笑い声が絶えず響いている――。

（終わり）