凡例を探して三千里・欧州凱旋ツアー
- 山崎行政書士事務所
- 9月19日
- 読了時間: 5分

合い言葉(右下の小さな辞書)Legend:shall=守る線(濃紫)/will=協力の線(薄紫)/Contact on first line/Exit on Page 1十秒:Short sentence, long promise.合図:とん(猫)→始まり、緑の丸→朝に一声
0|凱旋の朝、右下に辞書をそろえる
成田—CDG。離陸前、りなは名刺サイズのLegendカード(英・仏・独)を各50枚ずつ箱に収め、角のR3を指の腹で確かめた。あやのは脚注スリップ(Art.33/34)を冊子の右下へ差し込み、ふみかは胸ポケットに十秒カードを一枚。三人の持ち物は少ない。重いのは紙ではなく、座標だ。右下に辞書、最初の行に連絡先。出口は最初のページ。それだけを揺らさない。
1|パリ:十秒の再会、半拍遅れの拍手
La Défense のガラス会議室。受付を抜けると、壁面のモニタに薄いアニメーションで“TEN SECONDS, PLEASE”。Maëlleが笑う。「また十秒」ふみかはBPMを60に設定し、ひと呼吸のあとで言う。
“Contact on first line: CISO Office (+33-… / incident@…). Keys in EU (Managed HSM), processing EU-first, cross-border by consent & SCC. Failures disclosed; report in 72h. Contact is on the first line.”
空調の低域にk/t/sが乗る。ガラスが二回返す。半拍遅れの拍手。届いた合図。りなが右下のLegendを投影し、shall/willの色を脚注と座標一致させる。あやのがExit on Page 1のピクトを左上に置く。入口で騒がないために、出口を先に。
2|ブリュッセル:Legend Karuta の正式競技化
Bruxelles-Midi のCo-Workingで、前回の“Legend Karuta”が正式競技になっていた。読み手はりな。読み札は短い英語で五枚。
“Contact on first line.”
“Exit on Page 1.”
“Shall for guard, will for help.”
“Keys in EU; SCC when crossing.”
“Short sentence, long promise.”
参加者は右手を右下に置いたまま待ち、読み上げと同時に最短距離でLegendカードを叩く。監査人の親指、人差し指はR3の角に落ち着く。優勝者の賞品はLegendカード(名入れ版)。裏にSTAMP HERE。自分の座標は自分で押す。
成績(主催側の観察)
“Contact on first line” の正答率 98%
“Exit on Page 1” の配置を左上へ直感で置けた比率 84%
“Shall/Will” の濃淡一致(図・脚注・提案書)76%→90%(当日中)
3|ベルリン:駅の右下、凡例の貼り込み
Berlin Hbf。駅管理局と塚本(リモート)が結び、案内掲示の右下に**Legend(駅版)**を貼るテスト。
Legend(Bahnhof版):緑=朝読む/黄=歩いて確認/赤=駅員が走る(お客様は走らないで)/☎=連絡先(Schalter)/♿=バリアフリー導線(Plan Nr.)
さらにA5プレート:
困ったら近くへ(Wenn unsicher, erst in der Nähe fragen)Schalter(連絡先):+49-…/案内所
観察(48時間)
怒鳴り声 −31%(録音の音圧)
一次窓口への正答率 +19%
迷子対応時間 −22%
“Danke” の先出し率 +37%
さくら「ありがとうの高さが半音下がると、人は速くなる」りな「右下に辞書。端が決まると、真ん中の文が短くなる」
4|ハンブルク港:潮の比喩、脚注の節度
海風は低域を厚くする。ふみかは朝版の一行に比喩を足す。
“Last night’s valley receded like a tide; it is calm now.”Footnote: backlog drain + queue process; metrics within threshold ±x%.
あやの「比喩は礼儀の上。最初の行にCONTACTがあれば、潮と言える」りな「脚注で現実に戻せること。骨が残っていれば、朝は飾れる」
5|アムステルダム:what-if の見得、承認の手
Zuidas のガラス一面の会議室。律斗がwhat-ifの差分を大皿→小鉢に戻す見得を切る。
- name: Bicep what-if
run: bicep what-if main.bicep --parameters @prod.json
- name: Human approval
uses: org/approver@v1
with:
diff-id: ${{ steps.whatif.outputs.diff_id }}
叶多はPIM(期限+理由 30字)、OIDC(aud固定+短命)で欄干を太くし、承認の印影を差分IDに結びつける。奏多はBPM 66→58→66で、拍に呼吸を戻す。
Maëlle「“大皿禁止”、一言でわかる」ふみか「短い文で長い約束。右下に辞書、最初の行に連絡先」
6|チューリッヒ:会計は“税込の譜面”で
陽翔が**「税込の譜面」を提示。最初の行に総額(税込)、表は等幅**、Legend右下、Exit左上。
Sales(Contact:sales@…)。Total(incl. VAT):CHF 21’600。行単位四捨五入/合計時再計算。Exit on Page 1。
山村「譜面=表。人が迷わなければ名前は何でもいい」りな「1円(1ラッペン)の迷子を出さない——Legendに端数処理」
7|ロンドン:一行の力、十行の慎ましさ
City の監査法人。提出順は変えない。図→凡例→Runbook。監査人の口から**“Readable.”**。遅い拍手。代理店の担当が「Short sentence, long promise」を口にし、橘(法務)は「Sleep, then proceed」。Justice Vault(アコースティック)のギターが、低いEを一度鳴らして止む。
8|ミラノ:文化の糖度
商店街の貼り大会。解約1分QR/Exit on Page 1/“やめ方は最初のページ”の三種。みおのトレーラーは20秒。BGMはにゃ一発。即時効果(短期)
解約問い合わせ −29%
「戻りたい」導線クリック +21%
レジ滞留 −13%
“ありがとう”先出し +41%
さくら「可愛いまま、仕事させる。説明が短くなる」
9|ウィーン:講義「比喩の節度」
ふみかが黒板に二行。
Night:「Delayed arrival → recovered」Morning:「Last night’s “valley” receded like a tide; it is calm now.」
りな「比喩は礼儀の上に。人に当てない。現象に当てる。脚注で還元できること」
10|帰途:右下の花と、最初の行
空港へ向かうバスの窓、掲示板の右下に小さな黄色い花。暴風にも剥がれない約束。ふみかが最初の一段を仕上げる。
PR(Contact:press@…)。Legend Caravan 終了。右下に辞書/最初の行に連絡先/左上に Exit。短い文で長い約束。Thank you。
りなはLegendの角を12mm押さえ、あやのは脚注に根拠を薄く足す。バスの床が一度だけとんと跳ねた。座標は体の中にある。
11|凱旋のメモ(数字は譜面)
会議時間 −18%(提出順固定)
誤解による再交渉 −27%(右下Legend)
監査人の「Readable.」率 +34pt
“Thank you” 先出し +29%
“Short sentence, long promise.” 引用率 +45%
陽翔「数字は譜面。音が鳴っている限り、嘘はつきにくい」
12|エピローグ:短い文、長い約束、にゃ
静岡に戻る夜、事務所の灯が一つ、また一つと落ちる。右下のLegendは光らないが、場所として残る。ふみか「短い文こそ長い約束」りな「凡例は橋梁」あやの「断言より連絡先」やまにゃんがしっぽで床をとん。合図は短いほど遠くへ届く。明日も、また。





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