
よくある失敗:BCPが“机上”で止まる理由
-
RTO/RPOはあるが、何を根拠に言い切れるかがない
-
バックアップはあるが、**戻せるテスト(復旧訓練)**がなく監査で詰まる
-
復旧操作の権限が曖昧で、有事に誰が実行できるか不明
-
DNS/ID/証明書/監視など依存関係が抜け、切替で止まる
-
ランサムウェア等で保全と復旧が競合し、説明が後手になる
BCP(事業継続)
設計|判断軸と説明軸を先に作る
BCPは「復旧手順の有無」ではなく、停止・縮退・復旧の判断ができるかが実務の核心です。
Azure環境では、構成だけでなく運用・体制・証跡まで含めて整合させます。
-
停止・縮退・復旧の判断軸(業務優先順位)を整理
-
RTO/RPOを“目標”で終わらせず、設計・運用・テストと整合させる
-
障害・災害時の意思決定フロー(誰が判断し、誰に報告するか)を定義
-
取引先・監査向けに、復旧可能性の説明資料骨子を用意する
バックアップ設計|
「対象・保持・復旧・証跡」をセットで
1)対象の定義(守るものを先に決める)
-
データ/設定/ID/ログのうち、どこまでをバックアップ対象とするか整理
-
“復旧に必要な依存関係”を含めて洗い出し(例:名前解決、権限、証明書、監視など)
-
重要度(業務×影響)で優先順位を付け、過不足をなくす
2)保管・保持(改ざん耐性とアクセス統制)
-
保持期間は規程だけでなく、**発覚遅延(気づくまでの時間)**を前提に設計
-
改ざん耐性は“外部攻撃者”だけでなく、運用者からも守る前提で考える
-
バックアップの閲覧・削除・復旧操作の権限を統制し、証跡を残す
-
有事の「凍結・抽出・提出」について、責任者と承認ルートの骨子を決める
3)復旧(戻せることを証明する)
-
復旧手順の実効性(机上ではなく、実際に戻せるか)を確認
-
定期リストアテストの位置づけ(BCP・監査への接続)を明確化
-
復旧作業の証跡(誰が、いつ、何を戻したか)を残せる運用にする
ランサム/重大障害の観点|保全と復旧の衝突を設計で回避
重大インシデントでは、「早く戻す」ことと「証拠を守る」ことが衝突します。
差がつくのは技術より **“説明責任の設計”**です。
-
初動の優先順位(止血・影響範囲・証拠保全)を骨子化
-
ログ保全・凍結の責任者と承認ルートを事前定義(緊急時例外含む)
-
復旧判断(いつ戻すか、何を優先するか)を説明できる形に整理
-
対外説明(経営・取引先・監査)用の「1枚資料」の型を準備
成果物(納品物)
「相談したら何が手元に残るか」を明確にします。
-
BCP/DR整理メモ(RTO/RPO、判断軸、体制、依存関係)
-
バックアップ設計メモ(対象・保持・改ざん耐性・権限統制・復旧証跡)
-
復旧テスト計画(骨子)(頻度、範囲、合否基準、証跡)
-
監査・説明用の1枚資料(復旧可能性を言い切るための説明軸)
-
責任分界表(RACI)(誰が実行し、誰が承認し、誰が説明するか)
初回ヒアリングの進め方(30〜60分)
初回は、いきなり対策提案をする場ではありません。
現状のバックアップ対象・保持・復旧手順・権限統制・テスト状況を前提に、詰まりポイントを最大3点に絞ります。
監査・事故対応の観点から優先順位を合意し、BCP/DR整理メモ/バックアップ設計メモ/説明資料の必要範囲を確定します。
資料が揃っていなくても開始できます。NDA・オンライン対応可。
よくある質問(FAQ)
Q1. RTO/RPOは決めていますが、「根拠」を説明できません。何から手を付けるべきですか?
A. まずは対象範囲(業務・データ・依存関係)を確定し、設計・運用・テストがRTO/RPOに追従できているかを整理します。
根拠は「構成」だけでなく、復旧手順の実効性(戻せるか)とテスト証跡で担保されます。
Q2. バックアップはあるのに不安です。監査で見るべきポイントは何ですか?
A. 監査では「バックアップの有無」ではなく、対象・保持・改ざん耐性・復旧可能性・操作権限の統制が問われます。
特に、削除・上書き・復旧操作を誰ができるか(特権運用と証跡)と、定期リストアテスト(証跡化)が重要です。
Q3. ランサムウェア等の重大インシデント時、保全と復旧が衝突しませんか?
A. 衝突します。だからこそ事前に、初動(止血)・影響範囲確定・ログ保全・復旧判断の優先順位を骨子化します。
ログ凍結・保全の責任者と承認ルート、復旧実行の権限統制、対外説明の型(1枚資料)を用意しておくことで、被害抑止と説明責任を両立できます。
お問い合わせ(法人向け)
Azureが絡む案件で、
「これは技術の話か、法務の話か分からない」と感じた時点で、
すでに責任と説明の設計が必要です。
まずは現状整理からご相談ください。
メールアドレス:info@shizuoka-yamazaki-jimusho.com
【ご記入頂きたい事項】
-
会社名/部署(情シス・法務など)
-
ご相談の目的(BCP/DR/バックアップ/監査/事故対応 など)
-
利用範囲(Azure / M365 / Entra、分かる範囲で)
-
NDAの要否
本ページは、Azureを利用する企業・情シス・SIer向けに、
クラウド導入・運用に伴う契約・責任分界・委託管理を
行政書士の立場から整理する専門ページです。
免責・表記
本ページは一般的な情報提供を目的としています。個別案件は状況により整理手順が異なります。具体的な対応はヒアリングのうえご提案します。
Microsoft、Azure、Microsoft 365、Entra は米国 Microsoft Corporation の商標または登録商標です。
