「静岡駅前・エレガンスストア物語」――個性豊かなスタッフたちが織り成す、笑いとちょっとした感動に満ちた日常ドラマ。静岡駅前の高級デパート「エレガンスストア」では、今日も何やら騒ぎの予感が……。――第3話「在庫管理で大パニック！」

シーン1：朝の在庫チェック

朝の開店前、いつものように清水さんが在庫表を片手に点検を進めていた。そこへ三浦さんが近づいてくる。

三浦さん：「清水さん、おはようございます～。在庫チェックですかぁ？」清水さん：「ええ。大事な仕事だからね。昨日入荷した商品の数を確かめてるんだけど……ん？ あれ、数が合わない……？」

清水さんはレジ近くに置かれた在庫表を確認するが、表示と実物がまるで噛み合わない。

清水さん：「おかしいな、昨日は確かに10点入荷したはずなのに、在庫表には“12点”って書いてある……？」

三浦さん：「ええと……あ！ 私、昨日の夕方に在庫表を更新したような……。でも、途中でお客様の接客が入って、戻ってきたときにどこまで書いたか忘れちゃって……」

清水さん：（驚愕の表情）「えっ、それって……もしかして適当に数字を書き足しちゃったとか？」

三浦さん：「あっ、あはは……そんなことないと思いたいんですけど……（曖昧な笑み）」

シーン2：在庫不足が発覚

ほどなくして、開店と同時に入ってきたお客様から「昨日の新作がほしい」という要望が殺到。しかし清水さんが探しても探しても、在庫が見当たらない。

清水さん：「ほら、やっぱり足りないじゃないの！ 在庫表を見て“あと2点ある”って思ってたのに、どこを探しても見つからない！」

三浦さん：「す、すみません～……。きっと昨日の時点で売れてしまったか、まだ未入荷分を記入してしまったのかも……？」

お客様の前で「在庫切れです」と言わざるを得ず、清水さんは冷や汗をかく。そんな様子を見かねて、杉山さんが対応に入る。

杉山さん：「申し訳ありません、お客様。本日中に他店舗から取り寄せ可能ですので、少しだけお時間いただけませんか？ もしよろしければ配送も手配いたします！」

お客様：「わかりました。そのほうが確実なら、お願いしようかしら……」

お客様は渋々納得してくれたが、これには清水さんも大慌て。

清水さん：「すぐに取り寄せ手配しないと……杉山さん、お願いします！」杉山さん：「任せてください！」

シーン3：宮本店長のフォロー

バタバタと取り寄せの電話対応をしていると、宮本店長がタイミングよく店内を巡回してやって来る。

宮本店長：「おや、慌ただしいね。何かトラブル？」

清水さん：「店長、在庫表の記入ミスがあって、在庫数を間違えて把握してました……今、他店舗から取り寄せを進めてるところです」

宮本店長は柔らかな笑顔を崩さずに、しかし鋭い眼差しで状況を把握する。

宮本店長：「なるほど、在庫不足か。こういう時こそ、素早い対応が大事だよね。杉山さん、フォローありがとう」

杉山さん：「はい。先ほどお客様には配送対応でお待ちいただくようお伝えしました。なるべく早く取り寄せてもらいますね！」

宮本店長：「助かるよ。あとは今日のお客様の反応次第だね……。三浦さん、在庫表の件はどう？」

三浦さん：「も、申し訳ありません……私のミスで数字が合わなくなってしまいました……」

宮本店長：「うん、わかった。とりあえず今は清水さんや杉山さんと一緒に、在庫の再チェックをしてみて。しっかり正確な数を把握しよう」

シーン4：パニック収束

杉山さんや宮本店長のフォローもあって、なんとか在庫不足の問題は最小限の被害で食い止められた。夕方には他店舗からの取り寄せ商品も届き、お客様にも無事お渡しができるようになる。

清水さん：「よかった……。まさか在庫表の数字を間違うなんて想定外だったけど、みんなの協力でなんとか乗り切れたわね」

杉山さん：「あの時すぐに他店舗へ連絡できたのも、清水さんの在庫管理リストが細かく作られていたからですよ。助かりました」

清水さん：「ま、まあ、普段はしっかり管理してるからね。でも次からはもっと注意が必要ね」

すると、しおらしい表情の三浦さんが、突然パッと笑顔で頭を下げる。

三浦さん：「すみませんでした～！　もう二度とこんな間違いはしません！　次からはちゃんとダブルチェックしておきますね！」

思わず和んでしまうほどの満面の笑みに、清水さんや杉山さんも苦笑い。そこへ宮本店長がまたしてもやってきて、バシッと一言。

宮本店長：「今後は、在庫表を三浦さんに触らせないようにしよう！（笑） …なんてね。あ、でも本気で対策は考えようね？」

三浦さん：「は、はい……がんばります！」

エンディング

こうして「在庫不足事件」は無事に解決。冷や汗をかいた清水さん、積極的にフォローした杉山さん、そして天然ぶりを発揮してしまった三浦さん――何だかんだ言いつつも、みんなの連携プレーで大きな混乱にならずに済んだ。

宮本店長は今日も笑顔を浮かべつつ、売上と在庫管理の数字をバッチリチェック。厳しいようでいて、実は誰よりもスタッフを信じている彼の姿勢が、チームを支えているのだ。

宮本店長：「次は在庫表を三浦さんに触らせないようにしよう！」

（第3話 終）