「静岡駅前・エレガンスストア物語」第1話「天然と積極性の交差点」
- 山崎行政書士事務所
- 1月20日
- 読了時間: 5分

静岡駅前の高級デパート、その名も「エレガンスストア」。そこには個性豊かなスタッフたちが日々巻き起こす笑いと感動の物語があった!
キャラクター紹介
三浦さん(おっとり系)接客歴5年。おっとりしていて、優雅な動きがまさに高級ブランドの店員そのもの。だが、彼女のペースはとにかくマイペースで、お客様をも癒しの世界へ誘う。一方で、たまに天然すぎる行動が…。
杉山さん(しっかり真面目で積極的)接客の鬼!ブランド商品知識なら彼女に任せろ。積極的にお客様に声をかけるが、時にその熱意が暴走しすぎて空回りすることも…。ただし、頼りになるお姉さん的存在。
清水さん(リアリスト)物事を冷静に見極めるタイプ。店の売上や在庫管理には妥協しない現実主義者。少しドライな性格だが、時折見せるツッコミが鋭い。
宮本店長(笑顔がソフトで数字に厳しい)店舗の絶対的リーダー。優しい笑顔でスタッフを導くが、売上に関しては超厳しい。数字を武器に、スタッフを説得するプロ。厳しさの裏にある深い愛情がスタッフを支える。
第1話「天然と積極性の交差点」
シーン1:にぎわう店内
平日の午後にもかかわらず、エレガンスストアにはブランドバッグを探し求めるお客様がちらほら。店内には落ち着いた音楽が流れ、高級感漂うディスプレイが並んでいる。接客歴5年の三浦さんは、おっとりとした優しい笑顔で接客をしていた。
三浦さん:「いらっしゃいませ~。本日もごゆっくりご覧くださいねぇ」
その声には妙な癒やし効果があり、店内を歩いていた男性客がふと足を止める。
男性客:「あ、あの……バッグを探しているんですが、どんなものが人気ですか?」
三浦さん:「はい、こちらが今期の新作でして……(にこやかに)」
そう言いながら、なぜか三浦さんはディスプレイ脇のポスターに向かって説明を始める。
三浦さん:「素材には上質なレザーを使っておりまして、耐久性が高いんですよ。それからこちらのブランドロゴは――」
男性客:(ポスターを見つめる三浦さんを不思議そうに見つめながら)「……あ、あの、僕はこっちなんですけど……?」
三浦さんはようやく「人ではなくポスターに話しかけていた」ことに気づき、「はっ!」と慌てて振り向く。
三浦さん:「あ、失礼しましたぁ……私ったら、ついリラックスしてしまって……(ぽわんと笑う)」
シーン2:杉山さんのフォロー
そこへ、ブランド商品知識が豊富な杉山さんが大慌てで駆け寄ってくる。彼女はしっかり者で積極的だが、いつも少し空回り気味。
杉山さん:「三浦さん! 何やってるんですか、ポスター相手に接客しちゃダメですよ! お、お客様、こちらのバッグはとても人気で――(必死にフォローしようとする)」
男性客:「はは……でも、今の説明、すごくわかりやすかったです。なんだかホッとする雰囲気ですね」
三浦さん:「まあ、そう言っていただけると嬉しいです~。お客様にリラックスして頂くのが一番ですから♪」
杉山さん:「(あわあわしながら)そ、そうなんですけど……うちは高級ブランドを扱っているんですから、もっとビシッと説明しないと……!」
ところが男性客、すっかり三浦さんの“のんびりオーラ”に癒されたようで、バッグを持ってにこやかに話を続ける。
男性客:「ちなみに、これのお値段はいくらですか?」
杉山さん:「はい、こちらは――(値段を告げる)」
男性客:「……ちょっと予算オーバーかなと思ったんですけど、こんなに丁寧に接客してくださるなんて初めてで。なんだか欲しくなっちゃいました」
そして何の迷いもなく、即購入を決断。
杉山さん:「えっ、本当によろしいんですか!? ありがとうございます!」 三浦さん:「ありがとうございます~(ほわんと微笑む)」
シーン3:清水さんの冷静なツッコミ
二人のやりとりを遠目から見ていたのは、現実主義者の清水さん。普段から売上や在庫管理にシビアな彼女は、思わぬ好結果に呆れ混じりの笑みを浮かべる。
清水さん:「いやいや……ただの“天然”接客じゃない。ポスター相手に説明するって、聞いたことないわよ」
三浦さん:「そうでした? ついつい意識が飛んでしまって……(しれっと笑う)」
杉山さん:「でも結果オーライ、ですよね。お客様大満足だし……すごいなあ、三浦さん」
清水さん:「……ま、店の売上が伸びるなら文句はないけど。うちの在庫、あれレア商品だったから、しっかり補充手配しないと」
杉山さん:「清水さん、在庫管理お願いしてもいいですか? 私も確認手伝いますね!」
清水さん:「もちろん。数字は嘘つかないから。三浦さんの“無意識力”もなかなか侮れないわね……」
シーン4:店長の笑顔
そこに、笑顔がソフトだが数字には厳しい宮本店長が通りかかる。売上報告を受け取ると、にっこり微笑んだままこう言い放つ。
宮本店長:「いいですねぇ、今日も売上目標をちょっと上回りそうですよ。あ、三浦さん、ポスターに接客したとか……?」
三浦さん:「はい、すみません、うっかり……(ぺこりと頭を下げる)」
宮本店長:「まあまあ、結果としてお客様が満足して買ってくださったんだからOKです。むしろ、もっと伸ばしていきたいところですよ。数字は大事ですからね、皆さん。引き続きお願いしますよ」
清水さん:「お任せください。次の入荷スケジュールも調整しておきます」
杉山さん:「では店長、私はフロアを回って他のお客様をサポートしてきます!」
宮本店長:「よろしく。三浦さんも“接客の方向”は間違えないようにね」
三浦さん:「は、はい……がんばります~」
エンディング
こうして、「エレガンスストア」の一日は、三浦さんの“天然”アクシデントから始まった。しかし、そこにはお客様を思いやる優しさがあり、杉山さんの積極的フォローが加わり、清水さんの冷静な管理が支え、宮本店長の的確な指示がまとめている。高級デパートらしからぬ(?)ほのぼのとした空気の中でも、売上はしっかり伸びていくから不思議。今日もまた、エレガンスストアでは、ちょっとおかしな接客ストーリーが繰り広げられるのだった。
清水さん:「いやいや、ただの天然じゃん……。」宮本店長:「でも売上は伸びたからOK!」
(第1話 終)





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