「静岡駅前・エレガンスストア物語:VIP貸し切り編」――今日の「エレガンスストア」は、いつも以上にピリピリとした空気。大手企業のVIPが店を貸し切りでショッピングにやって来るというのだ。準備万端……のはずが、またもや予想外の騒動に巻き込まれるスタッフたち!――
- 山崎行政書士事務所
- 1月20日
- 読了時間: 5分

第一幕:VIP貸し切りの朝
シーン:朝のミーティング
いつものようにスタッフが集合。宮本店長は緊張した面持ちで口を開く。
宮本店長「みんな、今日は大手企業のVIP、黒川社長が貸し切りで来店なさる。お連れ様も含めてプライベートショッピングを楽しみたいらしいから、万全の対応を頼むよ!」
杉山さん「貸し切り……緊張しますね。VIP対応マニュアル、私が確認します!」
三浦さん「すごい人なんですか~? 一般のお客様には入店してもらわないようにするんですよね?」
宮本店長:「そうだ。今日は黒川社長以外はお断りだ。くれぐれも混乱がないように!」
清水さん「VIPだからって特別すぎる対応はせず、でも失礼のないように……難易度高いわね。気を引き締めましょう。」
第二幕:三浦さんの大混乱! 間違って普通のお客様を通す!?
シーン:開店前の店内
黒川社長が来店するのは夜の予定。それまで貸し切りとはいえ、店舗スタッフは準備でバタバタ。ふと、入口に迷い込んだ一人の女性客が「予約してないけど入っていいのかしら?」と戸惑っている。そこへ三浦さんが近づく。
三浦さん「いらっしゃいませ~! 今日は貸し切り営業って聞いてましたけど、どうぞご覧になってくださいね~」
女性客:「あ、いいんですか? じゃあ、ちょっとだけ……」
三浦さんはついうっかり“大手企業のVIP”以外は入店不可を忘れてしまい、普通のお客様をあっさり店内へ案内してしまう。その直後、杉山さんが真っ青な顔で駆け寄る。
杉山さん「三浦さん! 普通のお客様を通しちゃダメですよ! 今日はVIPの貸し切り日なんですから!」
三浦さん「ええっ、そうでしたっけ!? ごめんなさい~! せっかくいらっしゃったのに……(オロオロ)」
結局、事情を説明してお客様にお詫びをし、なんとか丁重にお引き取りいただくものの、店内は一時騒然。宮本店長からも後で注意を受けることに……。
第三幕:杉山さん、必死でマニュアル探すも紛失…
シーン:スタッフルーム
「VIP対応マニュアル」を手にしたい杉山さんは、バックヤードをゴソゴソ探しまくっている。だが、肝心の書類が見当たらない。
杉山さん「おかしい……たしかファイルにまとめておいたはずなのに……どこへいったの?」
清水さん「こういう大事な書類こそ、きちんと管理しておいてくれないと……。」
杉山さん:「すみません! でも大丈夫、私の頭の中にもだいたい入ってる……はず!」
焦りながらも、杉山さんは暗記している内容で接客手順をなんとか組み立てる。だが、マニュアルが手元にないことで細かい敬語の使い方や段取りに不安が募る。
第四幕:清水さんが冷静対応! VIPの無茶リクエストに応える
シーン:夜、VIP来店
ついに黒川社長が登場。分厚いコートを羽織り、秘書らしき人を何人も引き連れている。「店長、よろしく頼むよ」と穏やかに挨拶する社長だが、早速無茶なリクエストを連発。
黒川社長「このバッグ、素材は何だい? できれば海外の最新モデルも揃えて見比べたいんだが、急に取り寄せは可能かな?」
スタッフ一同が戸惑う中、清水さんが即座にカタログや在庫リストを開いて冷静に応対。
清水さん「かしこまりました。まずはこちらでデザインをご確認ください。海外モデルに関しては提携先に連絡をとって、すぐに在庫状況を調べましょう。」
黒川社長:「おお、助かるよ。君、なかなか頼もしいね。」
清水さんは淡々と指示を出し、スタッフに動いてもらう。状況を瞬時に把握し、VIPの要望を次々と叶えていく姿に、他のスタッフも感心しきり。
第五幕:宮本店長、VIPの一言に動揺し、まさかの珍行動!?
シーン:メインカウンター
黒川社長は満足そうに商品を見ているが、ふと何かを思い出したように宮本店長へ声を掛ける。
黒川社長「ところで……店長、君はここの広告塔みたいなものだろう? せっかくだから私に何か“パフォーマンス”を見せてくれないか? ハッとするようなインパクトのあるものが見たいんだ。」
宮本店長:「パ、パフォーマンス……ですか? えっと、具体的には何を……」
黒川社長はニヤリと笑い、「何でもいい、君のセンスを見せてくれ」と無茶ぶりする。VIPの期待に応えようと、店長はなぜか**先日のカラオケ大会で披露した“ラップ”**を思い出してしまう。
宮本店長「(小声) いや、さすがに店でラップは……でも、VIPの要望だし……!」
周囲のスタッフは「まさか……」と蒼白。ところが店長、動揺のあまり思考回路が暴走し、店頭で突然リズムを刻み始める。
宮本店長(ラップ調)「Yo! 黒川社長、今日は貸し切りありがとう! うちはブランドの宝庫、モノが良けりゃテンション上昇……!」
スタッフ一同:「えええーーーっ!!」黒川社長と秘書たちは目を丸くしているが、何やら面白がって拍手を送る。
黒川社長:「ハハハ! 店長、なかなかやるね。思いがけない楽しさだよ。」
店内は騒然とするが、VIPが笑顔になっているのを見て、スタッフたちはホッと胸をなでおろす。
エピローグ:貸し切り終了、スタッフルームでの反省会
閉店後、黒川社長一行は満足して帰って行った。商品もいくつも買い上げてくれ、売上は大幅アップ。スタッフはどっと疲れた様子でスタッフルームへ集合。
三浦さん:「やっぱりVIP対応って大変ですね……。普通のお客様も間違えて通しちゃうし、反省です。」
杉山さん:「私もマニュアルを紛失して焦ったけど、清水さんが冷静に対応してくれたから助かりました。」
清水さん:「まあ、マニュアルはきちんと保管しましょう…。店長も無茶しすぎですよ、あのラップは何だったんですか?」
そこへ当の宮本店長が入ってくる。気まずそうに笑いながら「いやぁ、ラップはちょっと恥ずかしかったけど、意外とウケて良かったよ」と言い、みんな苦笑い。
宮本店長:「何はともあれ、VIPが満足してくれたんだ。よしとしよう! 次からはもう少しスマートにできるように頑張ろうな!」
スタッフ全員:「はい……!」
こうして、「VIP貸し切り」ショッピングという特別な一日は、予想外のハプニングとともに幕を下ろした。いつものエレガンスストアらしからぬラップパフォーマンスも飛び出し、スタッフたちは改めてチームワークの大切さを噛みしめるのだった。
(終)





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