『山崎行政書士事務所のリアル奮闘記（コメディ編） ～ゴネる甥っ子と山盛りのファイル!?～』

プロローグ：すっかり通常業務（と思いきや…）

　静岡市清水区、草薙の坂の下にある山崎行政書士事務所。　相続や許認可の相談に日々奔走しているが、最近はやや落ち着きを取り戻し、スタッフたちは「平和だな…」と口にし始めていた。　所長・山崎哲央（やまざき・てつお）は、のんびりお茶をすすりながら、「今日は珍しくアポイントが少ないですね」と微笑む。　斎藤夏海（さいとう・なつみ）は「ええ、こんな日こそファイル整理を進めないと！」と意気込むが、同僚の森下舞（もりした・まい）が「お菓子でも食べつつマイペースでやりましょうよ」と甘い誘惑。　そこへ丸山修（まるやま・おさむ）がエクセルを眺めながら、「書類の山を片付けるのが先か、コピー機が先に息絶えるのが先か、勝負だな…」と苦笑い。　――だが、こういうときに限って“コメディ的トラブル”はやって来るものだ。

第一章：甥っ子の再登場、何かをゴネている…？

■ ふたたび現れた甥っ子

　事務所のドアがバタンと開き、派手なスニーカーを履いた若い男が息を荒げて入ってくる。　「すみません！ こないだ相続のことで相談した高村誠の甥っ子なんですが、ちょっと聞いてくださいよ！」　…甥っ子？　斎藤は目を瞬かせる。「えっと、どちらの相続の甥っ子さんでしたっけ？」と戸惑う。　男は若干イラついた様子で「ほら、うちの叔父さんが北海道と九州に兄弟がいるとか言ってたやつですよ！ 僕、父がその兄弟のひとりなんです！」とまくし立てる。

■ とんでも理論をぶち上げる

　山崎が落ち着いて経緯を尋ねると、甥っ子はまさかの主張を始める。　「相続の話、僕だって入れるはずですよね？　よく分かんないけど、遺留分がどうとか、僕にも権利あるんじゃないんですか？ それで叔父さんに『お前は関係ない』って言われたんですよ！ ひどくないっすか？」　森下が気まずそうに「甥っ子さんの場合、直接的な相続権はないかも…」とささやくが、甥っ子は「そこをなんとか！」と食い下がる。　斎藤は（うわー、これはゴネ得を狙ってるだけか…？）と困惑するが、山崎は「まずは法律関係を整理しましょう。あなたは法定相続人に該当しない可能性が高いですが…」と優しく説明を始める。

第二章：山盛りのファイル、まさかのサバ落ち

■ データ整理の悲劇

　そんな中、丸山がPC画面を見つめながら「うわ…最悪だ…」と頭を抱える。　斎藤が「どうしました？」と駆け寄ると、丸山は「今月分の相続ファイルをクラウドに上げてたのに、同期トラブルで消えたっぽい…」と声を詰まらせる。　森下は「ええー!! でもバックアップありますよね!?」と必死に聞くが、丸山は震える声で「いや、今朝バックアップ前に同期かけたから…」と返す。　斎藤は「も、もしかして相続相談のデータ全部…？」と青ざめる。

■ 山崎の“紙”頼み

　そこへ山崎が「ああ、あれなら紙ベースのファイルもあるよ」とあっさり。　森下は「助かった…！ でも相続って人によって書類が多いから、山積みですよ!?」と驚く。　山崎は微笑で「地味だけど紙ファイルって大事なんですよ。電子化と両立すれば安心ですね」とイケメン対応。　斎藤と森下は「所長、神…！」と心の中で拝む。

第三章：甥っ子VSプリンター？ 謎のバトル勃発

■ 甥っ子、イライラ頂点に

　甥っ子は山崎の説明を受けても納得いかず、「叔父さん勝手すぎるし、なんで法律がそうなってんの？」と不満ばかり。　斎藤が「いや、そこを私たちに言われても…」と苦笑していると、甥っ子はやたらプリンターを気にし始める。　「あ、これコピー取れます？ ちょっと自分の主張を紙にまとめたいんで、印刷して見せつけてやりたいんですよ」　森下は「え、ああ、いいですけど…このプリンター、ちょっとご機嫌悪いんで…」と慎重に言うが、甥っ子は「大丈夫大丈夫」と雑にボタンを連打。

■ 紙詰まりの地獄

　…案の定、「ギギギ…」と嫌な音が鳴り、プリンターは紙詰まりを起こす。　「なんだよこれ！」と甥っ子は怒り出し、丸山は「い、いや押しすぎですよ！ 順番に…」と止める。　さらに甥っ子がカバーを無理やり開けようとして、バネが外れるアクシデント発生。　森下は「ちょ、ちょっと！ 壊さないでください！」と必死に止めるが時すでに遅し。カバーが外れてバネが飛び、「ポーン！」と事務所内で跳ねる音が…。　斎藤は思わず叫ぶ。「ちょ、ちょっとー!! 直せるんですか、これ!?」

第四章：混乱の中でも所長は冷静

■ バネを探せ大作戦

　事務所の床や引き出しの下を、みんなで這いつくばってバネを探す羽目に。　甥っ子もシュンとして「す、すまん…こんなことになるとは思わなかった」と戸惑う。　丸山は（プリンターは俺の敵だが、さすがに同情する…）と複雑そう。　そんな中、山崎が「ありましたよ。ほら、この棚の下に」とすんなり発見。　森下は「さすが、所長…。いつも落ち着いてるなあ…」と感心。

■ ひとまず接続

　斎藤が取扱説明書を見ながら「あ、こうやってハメればいいんですね」とバネをつけ直す。　甥っ子は「ホントごめんなさい…まさかこんなことに…」と平謝り。　山崎は微笑んで「気にしなくていいですよ。機械は壊れるもの。相続の件、落ち着いて話しましょう」と誘導する。

第五章：再び相続の本題へ

■ 根本的に法定相続か、話し合いか

　プリンター修理が一段落し、甥っ子も少し落ち着きを取り戻した。　山崎が改めて「あなたのお父様は相続人になり得るけれど、あなた自身は直接ではなく、お父様を通じて権利が及ぶかたちになります」と冷静に説明。　甥っ子は「ふむ…じゃあ僕が叔父さんに文句言う前に、父と相談するのが先ってことですね…」と気づく。　斎藤が続ける。「ええ。まずは法定相続人同士の話し合いがあり、それが整ったら甥っ子さんがサポートする形が現実的です。　手続きについては私たちがアドバイスしますが、無理に権利を主張しすぎても逆効果かもしれないですね…」　甥っ子はようやく納得したようで、「そっか…ありがとう。僕も父と話してみるよ」と素直に引き下がる。

第六章：夕方のなんとなく円満エンディング？

■ “帰りがけ”の謎行動

　甥っ子はプリンターにペコリと頭を下げて、「ホントにすみませんでした…」と謝罪。　森下は心の中で（プリンターに謝る人初めて見た…）と吹き出しそうになるが我慢。　丸山は「まあ、これもいい教訓でしょう。…いや俺もプリンターとはいつも戦ってるし」と小声でつぶやく。　甥っ子が帰る際、「あ、そうだ。最後に印刷…いや、やめときます」と言い残して出ていく。斎藤と森下は苦笑。

■ 本日のまとめと明日

　事務所に残ったスタッフたちは、互いに顔を見合わせてほっと息をつく。　- 斎藤：「なんとか相続説明できましたね。プリンター事件でバタバタでしたけど…」- 森下：「所長がいなかったらパニックでした。紙ファイルも、バネも…」- 丸山：「今日も平和（？）に終わったな。…というか毎日こんな感じかも」

　そこへ山崎が「お疲れさま。今夜も残務があるけど、無理しないで。明日も頑張りましょう」と優しい声をかける。　斎藤は「はい！ 明日はデータのバックアップ、しっかりやってきます！」　森下は「プリンターの点検もしておきます！」　丸山はエクセル画面を閉じながら「今日の俺たち、なんか地味にヒーローじゃないか？」と笑う。

エピローグ：リアルな日常は小さなコメディの連続

　こうして、一見ごく普通の“相続トラブル”が、山崎行政書士事務所の中ではちょっとしたドタバタ喜劇となって幕を下ろす。　法律上の見解は変わらないのに、人間模様が絡むとなんだか妙に面白く、プリンターの紙詰まりも相まって笑いが絶えない。　明日もまた、どんな“地味だけどコメディ”な案件が訪れるのか――この事務所は今日も坂の下で静かに、しかし確実に人々の悩みを解決し続けるのだ。

（リアルだけどちょっぴり笑える物語、続く…かもしれない）