『山崎行政書士事務所のリアル奮闘記（コメディ編）６～内容証明と隣人トラブル！？～』

山崎行政書士事務所
1月19日
読了時間: 6分

プロローグ：坂の下、今日はちょっとピリつく相談

　静岡市清水区・草薙の坂の下にある山崎行政書士事務所。　所長の山崎哲央（やまざき・てつお）とスタッフ数名は、いつものように書類に囲まれた日々を送っている。　このところ「車の手続き」関係で騒がしかったが、今日は内容証明に関する相談が舞い込む模様。

　斎藤夏海（さいとう・なつみ）は「内容証明ってけっこう緊迫したイメージですよね。督促とかクレームとか…」と不安そう。　森下舞（もりした・まい）は「書式も独特だし、書き間違えたら大変だし…でも大事な手続きには便利ですよね」と意欲を見せる。　丸山修（まるやま・おさむ）はエクセルから顔を上げつつ、「まあ、印刷ミスには注意しないとな…プリンターがまた紙詰まりしなきゃいいけど」と苦笑。

　さて今回は、どんな“コメディ”が起きるのか――。

第一章：依頼者・樋口、隣人トラブルの悩み

■ 訪問者、疲れ切った表情

　午前中にやってきたのは、小柄でやや神経質そうな男性・樋口誠也（ひぐち・せいや）。　「すみません、実は隣人トラブルで困ってて…。騒音やゴミの出し方がルーズで、何度注意しても聞かなくて…。そろそろ強めに相手へ意志表示したくて、内容証明を送ろうかと…」　斎藤は「なるほど…。口頭や手紙で注意してもダメだったんですね」と同情。　森下は「内容証明を送ると、相手も『これは本気だ』と認識しますし、トラブル解決のきっかけになることは多いですね」とフォローする。

■ 所長の確認

　山崎が優しい口調で、「ただ、内容証明は“法的に確実な証拠”として残るとはいえ、書き方次第では相手との関係がさらに悪化する場合もあります。慎重にやりましょうね」とアドバイス。　樋口は切羽詰まった顔で「でももう限界です！深夜2時に大音量の音楽だし、ゴミは散乱してカラスが来るし…。なんとか相手を動かしたい！」と本気モード。

第二章：内容証明のドラフト作成、まさかの文言トラブル

■ 強気の文面にスタッフ困惑

　樋口が持参したメモには、「今すぐやめろ！警察に言うぞ！」など、かなり攻撃的な言葉が並ぶ。　斎藤は「うう…これだと相手も感情的に反発しちゃうんじゃ…。内容証明はあくまで冷静な書き方がいいですよ」と困惑。　森下は「『法的措置を検討』というフレーズを使うにしても、もう少し丁寧に書いたほうがいいですね。相手が逆切れしたら面倒ですし…」と顔をしかめる。　樋口は「そうですか…。じゃあ柔らかく…どうすりゃいいんだろ？」と頭を掻く。

■ 山崎の“絶妙な表現術”

　そこで所長・山崎が、内容証明独特の文面を提案する。　- 事実関係：\　 1. 隣家から深夜の騒音があること　 2. ゴミの出し方がルール違反であること　- 要求事項：\　 1. 深夜の音量を公共的水準に戻す2. ゴミ出しを所定の日程と方法に従う　- 将来的な行動：\　 - 要求に応じない場合、法的措置や管理組合等への通報を検討する

　山崎は「こうした冷静な表現にしましょう。“～していただけない場合、やむを得ず法的手段を考えざるを得ません”みたいに」と説明。　樋口は「おお…さすがプロ。語彙力が違う」と感心。

第三章：印刷ミス連発、プリンターがまた暴走

■ 丸山VSプリンター、再び

　内容証明は書式が厳格で、行数や文字数を整えたり、訂正には決まりがある。斎藤と森下が苦労して文字を配置し、丸山がプリントしようとするが…　「ギギギ…」とプリンターが不穏な音を出し、紙詰まり発生。「うわ、やっぱりか！」と丸山は叫ぶ。　樋口は「え、どういうことです？こんなに厳密に印刷しなきゃダメなんですか？」とキョトン。　森下は半笑いで「そうなんですよ、内容証明って1行20文字以内とか、行数も規定があって…。しかも、1字でも間違えたら修正印とか結構面倒なんです」と息を切らす。

■ 斎藤の苦心

　斎藤は「ああもう、文字数揃えて改行も綺麗にしたのに…またプリント失敗したらレイアウトずれる！」と焦る。　山崎は「落ち着いて。少しずつ修正すれば大丈夫ですよ」とマイペースに励ます。　丸山はカバーを開けて「よし…ここでこのバネを…」と紙詰まりを解消。（以前のバネ事件を思い出しながら…）　何とか連続印刷を成功させ、**3通印刷（郵便局に提出用+相手方送付用+自分保管用）**が整う。

第四章：郵便局での小さな波乱

■ 内容証明を出しに行く

　内容証明の書類をチェックしてOK。いよいよ郵便局で内容証明郵便として差し出す段階に。　樋口と斎藤が局員に手渡すと、局員はじっくり確認。「あ、この改行がギリギリですが大丈夫ですね。差し出し印もしっかり…」と厳密な点検。　斎藤は内心（何度も確認したから大丈夫…のはず…）とドキドキ。　局員が「はい、受理いたしました」と笑顔で対応し、ようやく手続き完了。樋口は「ああ、終わった…」と安堵。

■ “同時に配達証明”も申し込む

　山崎事務所のすすめで、「内容証明だけでなく配達証明も付けておきましょう。相手が受け取った事実が証拠になりますから」と言われ、樋口は追加料金を払い申し込み。　樋口は「こんなオプションもあるんですね…本当に何もかも初めてで勉強になる」とポツリ。

第五章：内容証明が届いた後、隣人の反応は…？

■ 予想外の展開

　数日後、樋口から事務所に電話が。「相手が何かキレてるみたいで、逆に『こっちが訴えるぞ！』とか言ってきたんですが…どうしよう…」と慌てた声。　森下は「ええー、やっぱり逆ギレされちゃいましたか…。でも本当に騒音やゴミ問題があるなら、そこは事実として粛々と…」と応対。　丸山は、「内容証明は強いアクションだから、相手も感情的になることはあるんですよ。落ち着いて話し合える状況を作るのが理想ですね…」とアドバイスする。　樋口は「もう、やっぱり厳しいのか…でも無視されるよりはマシですよね」と嘆息。

■ 山崎の追加サポート

　所長・山崎は「このまま平行線だとこじれるかもしれません。管理会社や自治体の生活トラブル相談窓口に間に入ってもらうのも手ですよ」と提案。　「必要なら、簡易裁判所の調停制度もありますが…なるべく話し合いで解決したいですね」と穏やかに締める。　樋口は「はい…やっぱり裁判までは行きたくないんで、なんとか調整してみます…」と少し落ち着いた声を取り戻した。

第六章：事務所のいつもの後始末

■ 斎藤と森下の反省会

　電話を切った後、斎藤と森下は「やっぱり内容証明って便利だけど、相手の感情を刺激する面もあるんですね…」としみじみ。　丸山は「書類を整えるのはスムーズにできても、人間関係の修復は簡単じゃない。まあ、それでも事実をはっきり伝えるうえで大事な手段なんだけどね」と諭す。　斎藤は「そうですね。法律面ではクリアだけど、コミュニケーション面でいろいろドラマが…」とため息交じりに笑う。