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『法務ロワイヤル外伝(コメディ編) ~山崎行政書士事務所、ハチャメチャ相談祭り!~』

  • 山崎行政書士事務所
  • 1月19日
  • 読了時間: 8分



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プロローグ:平穏な朝? いいえ、絶対にそんなことはない

 ここは静岡市清水区、草薙の坂の下にある山崎行政書士事務所。 所長の**山崎哲央(やまざき・てつお)**は今日も、穏やかな笑顔でスタッフたちを見守る。 - 斎藤夏海(さいとう・なつみ):まだ新人扱いされがちな事務スタッフ。天真爛漫だがPC操作でよくトラブルを起こす。 - 丸山修(まるやま・おさむ):元銀行員。エクセル大好きだが、なぜかプリンターとの相性が最悪。 - 森下舞(もりした・まい):要領が良いようで空回りしがち。お菓子の差し入れでモチベーションを上げるのが得意。

 本日も「普通の相談であってくれ…」というスタッフの切実な祈りをよそに、いきなり笑撃の依頼ラッシュが始まるのだった。

第一章:奇妙な依頼、その1「巨大こけしの通関手続き」

■ 依頼者・木彫り職人のおじさん

 朝イチでやってきたのは、八十手前の木彫り職人・川崎というおじいさん。 「いやあ、わしの作った“こけし”が海外で人気になっちゃってね。2メートル級のこけしをアメリカへ輸出するんだが、どうも通関手続きってやつが分からんのよ。なんとかしてくれんかね?」 斎藤は思わず目が点。「2メートルのこけし…アメリカで何に使うんでしょう…?」 丸山が冷静に「芸術品として通関するのか、それとも民芸品扱いなのか…?」と考え出すが、川崎老人はまったく気にしない。 「ま、分からんがとにかく頼む! あと輸送費はクール便でいけるか?」 森下がツッコミを入れる。「こけしにクール便は必要ないですよ! 木彫りですから!」

■ 川崎流の大ボケ

 川崎は納得したようなしてないような顔で「ほうか。じゃあ“冷凍不可”ってラベル貼ればいいんじゃな」と言い出し、さらに周囲を困惑させる。 結局、山崎は「おじいさん、まずは輸出用のINVOICE(インボイス)とパッキングリストを作りましょう」と淡々と誘導し、丸山が爆速エクセル作業を開始。 斎藤はこけし2メートルの写真を見て「デ、デカい…梱包費もすごそう」と頭を抱える。

第二章:奇妙な依頼、その2「パンダそっくりの着ぐるみを商標登録?」

■ 着ぐるみクリエイターの怪人

 続いて事務所に現れたのは、まるでサーカス団のような派手な衣装をまとった若者・ドンピシャ真(まこと)。自称「着ぐるみクリエイター」だという。 「私ね、パンダそっくりの着ぐるみをオリジナルキャラとして売り出したいんです! でも、パンダはWWFとかの著作権や商標に引っかからないのかなって…怖くて!」 森下が苦笑しながら「パンダ自体は自然界の動物なので著作物ではないですが、たとえば特定のパンダキャラにそっくりだとマズいかも…」と説明。 ドンピシャ真は「そうそう、それが心配。パンダの耳が若干丸くなってて、全体的にふくよかなフォルムなんですよぉ」と妙にアピールしてくる。 斎藤は「いや、そこアピールされても…」と思いながら、商標登録の可能性を検討。「でも“パンダ”って普通名称ですし…似てるかどうかの境界、どこにあるんだ…?」

■ 所長の一言

 山崎はサンプル画像を見て「これは限りなく普通のパンダっぽいですね…。商標登録は難しいと思いますが、“着ぐるみブランド”として登録できるかもしれません。あと著作権や意匠権の考え方も絡むので、もう少し検討が必要ですね」と冷静に返す。 するとドンピシャ真は感激したように「そうか、ブランドとして行く手があるんですね! 素晴らしい! さすが行政書士さん!」と大げさに両手を広げる。 森下と斎藤はうっすら引き気味。「またひとクセあるクライアントだ…」と思いつつ、書類作成の準備に入る。

第三章:奇妙な依頼、その3「ゆるキャラ祭りで電子定款を作りたい!?」

■ 商店街の会長が大声で…

 さらに夕方、商店街の会長・大林が突如乱入。「やあやあ、今回『ゆるキャラ祭り』を会社として立ち上げたいから、電子定款とやらを作ってくれんかね?」 斎藤は「会社設立ですか? 祭りで法人化とは珍しいですね…」と戸惑う。 大林はエネルギッシュに続ける。「祭りを一年中やれるように、ゆるキャラプロダクションを立ち上げるんだ! ゆくゆくは全国からキャラ集めてイベントやグッズ展開して、大儲けしたいんだよ!」 森下は「儲け前提って正直すぎる…」と苦笑。 丸山は「電子定款なら印紙税4万円が不要でお得ですが…会社の目的に『ゆるキャラ祭り』って書くんですか?」と真顔。 「そう、あと『巨大こけし輸出業』もやろうと思っててね!」と大林。斎藤は一瞬「え? 川崎おじいさんのやつとコラボ?」と思い出して頭がパンクしそうになる。

第四章:書類の嵐とドタバタ劇

■ 丸山VSプリンター、また勃発

 ドタバタが続く中、丸山が大量の書類を印刷しようとしてプリンターを稼働させる。すると、「ガガガガ…」という嫌な音が鳴り、まさかの紙詰まり発生。 「おいおい、こんなときに限って!」と丸山が叫ぶ。斎藤は目をそらし、「いつものこととはいえ、勘弁して…」とぼやく。 森下が「もういっそ新しいプリンター買いませんか?」と提案するも、丸山は「この子はまだやれるんだ!」と謎の愛着を見せる。 結局、山崎が「まあ、僕のPCで出力しましょう。焦らずいきましょうね」となだめ、しばし騒ぎが収まる。

■ 所長のマイペースっぷり

 山崎は各依頼の書類整理をしながら、淡々とアドバイスを飛ばす。 - 川崎おじいさんの輸出手続き→「インボイス作成+税関への事前申告」- ドンピシャ真のパンダ着ぐるみ→「商標ではなくブランド登録を検討」- 大林のゆるキャラ祭り会社設立→「電子定款作成&公証人役場の日程調整」 斎藤と森下は「すごい…ごちゃごちゃにならないのかな、この人…」と感嘆しつつ、作業に追われる。

第五章:波乱のミーティング

■ みんなが一堂に集合?

 翌日、依頼人たちがなぜか同じ時間に押しかけ、大混乱のミーティングとなる。 - 川崎おじいさん→「わしのこけし、アメリカで受けるはず! パンダ着ぐるみも一緒に輸出するか?」- ドンピシャ真→「それ、いいかも! パンダこけしコラボですか? 海外狙いましょう!」- 大林→「そしたらゆるキャラ祭りに“こけしパンダ”を呼んだらどうかな?」 斎藤と森下は「なんだこれは…」と目を回し、丸山は「うわ、プランが勝手に合体してる…」と制止しようとするが、当人たちはノリノリだ。

■ 所長の神対応

 最終的に山崎が仲裁。「皆さん、いろいろコラボしたい気持ちは分かりますが、まずは各自の手続きをしっかり完了させましょう。輸出と商標と会社設立は別々ですから!」 すると3人は「あ、そうですね」「まさか行政書士がここまで整理してくれるとは…!」と妙に感心。 森下と斎藤は一息ついて「ああ、やっと仕切りがついた…」と胸をなで下ろす。

第六章:決戦!? 電子定款認証と大ハプニング

■ 公証役場へGo!

 大林のゆるキャラ祭り会社を設立すべく、電子定款の準備を終えた山崎事務所は、データを公証役場で認証してもらう手続きを進める。 ところが当日、丸山がUSBメモリを忘れてきたことに気づき、斎藤が「え、嘘でしょ!?」と絶句。森下は慌てて事務所まで取りに戻る。 公証人は「お忙しいんですね」と苦笑。大林は「なにー、しっかりしてくれよー」と落胆。 でもそこに所長がマイペースに「大丈夫ですよ、クラウドにバックアップがあります。ここからダウンロードしましょう」とさらり。 丸山は「ま、また所長に助けられた…」と恐縮しつつ、無事に電子定款は認証される。

■ まさかの“着ぐるみ姿”で登場?

 しかも公証役場に、ドンピシャ真がパンダの着ぐるみで突然来訪。 「みんな、見て見て! これが“パンダそっくりだけど微妙に違う”新キャラだよ!」 場は騒然。公証人は「え、ええと、署名するんですか、その姿で?」と呆れながら苦笑い。 斎藤は「いいから早く脱いでくださいってば…」と真顔で止めるが、ドンピシャ真は「だって可愛いじゃない?」とノリノリ。

第七章:すべての書類はそろった! そして…

■ 依頼が片付く瞬間

 いろいろ紆余曲折はあったが、最終的に - 川崎おじいさんの巨大こけしは無事に輸出許可が下り、アメリカの民芸マニアの元へ。- ドンピシャ真のパンダ着ぐるみは、“パンダ”という名前を避け、オリジナルキャラ名で商標登録出願。- 大林のゆるキャラ祭り会社は設立し、電子定款による印紙税の節約にも成功。

 斎藤や森下は「はあ…今回も疲れたけど、面白かった」とグッタリしつつ笑みを浮かべる。 丸山は「プリンターとのバトルも、まあ一通り片付いたしね…」としみじみ。

■ お祝いの焼き芋大会?

 なぜか、川崎おじいさんが「ワシの庭で取れたサツマイモがあるから焼いて食おう」と言い出し、仕事終わりに事務所の近くで即席の焼き芋大会が開催される。 みんなで焚き火を囲み、ドンピシャ真はパンダ着ぐるみのままモグモグ、丸山はエクセル表を眺めながら「売上&損益率を計算しなきゃ…」と芋を頬張る。 斎藤と森下は「何このカオス…?」と呆れながらも、笑いが絶えない。

エピローグ:今日も笑顔で、明日も笑顔で

 こうして山崎行政書士事務所には、いつものように奇妙でユーモアたっぷりの依頼が舞い込んできて、ドタバタ劇が展開された。 所長の山崎哲央は、どんなに困った依頼でも淡々と書類をまとめ、ゴタゴタを上手に整理していく。その姿はもはや“達人”の域に達している。 スタッフたちは振り回されながらも、笑いとため息を繰り返しつつ、一日が終わるころにはいつも「まあ、なんとかなるか」と前向きな気持ちになっているのだった。

 「法務ロワイヤル外伝(コメディ編) ~山崎行政書士事務所、ハチャメチャ相談祭り!~」――ここに完結。 しかしこの事務所では、明日もきっと、新たな“おかしな”依頼が舞い込み、笑いとドタバタが繰り広げられるに違いない。

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