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タイムスリップ夫の逆襲!?〜坂口あやめの悲喜こもごも17:発表会の衣装が未来素材に!? 大混乱の手作りプロジェクト〜




1.年末の大イベント「おゆうぎ会」本番が迫る!

 老舗出版社「米星社」の文芸編集者・坂口あやめ。 これまで、未来から来訪する中年トレンチコート夫やスパンコールコート姑、筋肉配達員兼・時空警察カリブなど、数々の“時空騒動”を乗り越えてきたが、いまは幼稚園に通う娘の行事「おゆうぎ会」本番を間近に控え、準備に追われている。 先日はリハーサル中に未来式VR装置が乱入し、一時騒然となったものの、最終的には子どもたちが笑顔で踊り直して大成功。 「あとは本番を迎えるだけ…!」 とほっとしたのもつかの間、別の形でまた嵐の予感が迫ってくるのである。

 ——そう、今度のテーマは**「衣装づくり」**。 おゆうぎ会では子どもたちがかわいい動物やお姫様の衣装を身につけて踊ったり演じたりするのだが、年少クラスは先生とママたちの手作りが基本。あやめもミシンや裁縫道具を駆使して頑張るつもりだった。 「娘にかわいい衣装を作ってあげたい…でも、私あんまり裁縫得意じゃないんだよな……」 と不安を抱えながらも、夜な夜な奮闘していた。

2.またもカリブ情報:「未来素材の衣装が出回ってるらしい」

 やはり来たか、という形でカリブから連絡が入る。 「どうも最近、未来ファッション研究所って連中が過去で“超軽量・超伸縮性の新素材”を売り込もうとしてるらしいんですよ。しかもターゲットは子ども向け衣装で、すでにママたちに声をかけ始めてるとか…」 あやめは嫌な胸騒ぎを覚えた。「おゆうぎ会って時期にピッタリだし…絶対うちの園に来るつもりじゃない! そんな未来素材なんかに頼ったら、子どもたちの衣装が変なことになりそう…」 カリブも「一応、警戒してますけど、彼らは合法的に過去入りしてるパターンで、取り締まりしにくいんですよ…。とにかく注意を」と苦い顔。

3.園で「この布、すごく良いですよ!」とママ友たちに勧誘

 翌日、娘の通う幼稚園の園庭脇にて。おゆうぎ会の衣装づくり打ち合わせのためママたちが集まっていたところ、どこか妙にスタイリッシュな女性が近づいてきた。 「こんにちは〜! お子さんの衣装、作るの大変ですよね? 実は私、先端素材の布をお安く提供してるんです。しかもミシンいらずで、ペタッと貼るだけで服の形になる優れものなんですよ〜」 ママ友たちは「なにそれ、聞いたことない……でも面白そう!」と食いつき気味。試しに女性が取り出したピンク色のシートを1枚見せ、「ここをピッと引っ張ると接着、ここを折れば瞬時に立体化。洗濯不要で汚れは自然分解〜!」などと力説する。

 あやめは(んんん? なんか未来っぽい!)と感じ、警戒モード。 「すみません、あなたは一体? 普通の手芸店の方じゃないですよね?」と問いただすと、女性は笑顔で名刺を差し出す。 「私はFUTURE LACE (フューチャーレース)というブランドの代理人です。過去の衣装文化に新風を吹き込もうと、いま特別セール中なんです!」

4.ママ友たちが「これ、めっちゃ便利!」と興味津々

 あやめは「絶対ヤバい!」と心の中で叫ぶが、他のママ友たちは軒並み目を輝かせてしまう。 「だって裁縫苦手だし、これならあっという間に衣装が作れそうじゃない?」 「子どもが汚してもOKなら助かるわ〜。しかも軽くて動きやすいなら、ダンスにぴったりじゃない?」 「色もカラフルだし、しかもセール価格って…かなり惹かれる!」

 女性代理人はノリノリで「そうなんですよ、きっとお子さんたちも気に入ります。試着してみます?」とビニール袋から鮮やかな色のシートを取り出す。すると、パッと一瞬で子ども用ワンピース型に変形。 そばにいた幼稚園児が「わーすごい!」と拍手し、ママ友は「かわいい〜!」と黄色い声。

5.あやめの懸念「こんな布、ほんとに大丈夫?」

 あやめは冷静に考える。 「未来素材なんて、何か副作用とか制限があるんじゃないの? そもそも洗濯不要とかあり得る?」 思いきって代理人に聞いてみると、「大丈夫ですよ〜。未来基準で安全確認済みですから」と曖昧な返答。具体的な成分や対応温度を聞いても、「企業秘密につき詳しくは言えません」とはぐらかされる。 「でも、万が一熱に弱いとか、子どもが引っ張りすぎたら破れるとか…そういう可能性は?」とさらに追及すると、代理人は汗をかきながら「そ、それはまあ、状況によるかと…」とうろたえる。

 あやめは(やっぱり怪しい…)と思い、「すみません、園の方針にも関わるので、先生や他の保護者にもきちんと説明してもらえます?」と申し出る。 すると代理人は困ったように「いや、園にはもう許可取ってある…と言いたいところですが、実はまだ折り合いがつかなくて…ここだけの話、内々にモニターしてほしかったんです」と言う。 (絶対グレーじゃない!)あやめは腹の中でため息。

6.教師サイドも巻き込んで大議論「デザインいいけど安全は…?」

 園長先生やクラス担任の先生がやって来ると、ママ友数名と代理人が一触即発状態に。 - 代理人:「見た目も可愛くて、子どもが楽になる画期的な素材なんですよ!」 - 先生:「でも、もしステージで照明が当たったり、子どもが引っ張り合いをしたりして破損したら? 火事の際に溶けたりしませんか?」 - ママ友:「ミシン使わなくていいのは魅力的よね〜。時間もないし……」 - あやめ:「子どもたちの身体への影響が心配。発汗とか、肌への刺激とかは?」

 次第に議論がヒートアップし、代理人は防戦一方。「う、うちの素材はすでに未来で実績がありまして……」と繰り返すばかり。

7.事件勃発:試着した衣装が暴走、体に密着しすぎ!

 激論の真っ最中、あるママ友の子(年長さん)が好奇心でその未来素材の衣装を試着してしまう。「ぼく、お姫さまドレス着たいー!」なんて冗談半分。 代理人が「いいですよ〜」と軽く了承し、シートをペタリと貼りつけると、一瞬で可愛いピンクドレスの形に成形された。みんな「おお〜!」と感嘆したが、数秒後—— 「うわ、な、な、なんか変だよ! 体がキュウっと締め付けられてる!」

 見ると、その子の胸や腕に衣装がピタッと貼りつきすぎて息苦しそう。しかもドレスのすそがどんどん縮んで足元に巻き付いてくる! 「ひゃああ! 取れないよ!」と子どもが焦って引っ張ろうとするも、素材が強力に密着し、無理に剥がすと静電気がビリビリ。 母親が「や、やめて、ケガしちゃう!」と悲鳴を上げ、園長先生も「これは危険!」と騒然。

8.「緊急モード?」代理人すら把握していない致命的欠陥

 代理人は泡を食ってデバイスを取り出し、「これで緊急ロックを解除するはず…」と操作するが、画面にエラーメッセージが出てうまくいかない。 「なんで!? こんなの聞いてない…!」と代理人もパニック。どうやら**未来素材の“安全機能”**が何らかの形で誤作動しているらしい。 あやめは叫ぶ。「とにかく早く剥がして! 子どもが苦しんでるんだから!」 代理人は震えながら、「わ、わかりました…ちょっと待って…別の非常停止ボタンを…」と懐から小さなキーを取り出し、ドレスの縁に当てる。すると、ようやく素材がパラリと緩み、子どもは何とか息を吹き返した。

 「はあ…こ、こわかった…」 母親が「こんなの絶対使えない! どういうこと!?」と代理人に掴みかかりそうな勢い。代理人は平謝りで「し、知らなかったんです…ごめんなさい…」と頭を下げる。 要するに代理人自身も「会社から渡された素材が安全だと信じてただけ」で、完全な仕様を把握していなかったようだ。

9.「手作りこそ愛情」の原点回帰モード突入

 この騒動でママ友たちも一気に冷め、「やっぱり怪しい未来素材なんか使いたくない!」と怒り心頭。 園長先生とあやめは顔を見合わせ、「子どもの衣装は大変でも手作りでやりましょう。安全な材料で、ちょっと不恰好でも愛情こもった衣装がいいですよね…」と意見が一致。 ママ友たちも「そうね、時間かかっても頑張るしかないね」と次々に納得。 この光景に、代理人はしょんぼり落ち込む。「私、こんなことになるなんて…未来では手作り衣装ってもう廃れてたから、邪魔しちゃったのかも…」

 あやめはやや同情しながら、「でも、無理やり便利さで子どもたちの体験を奪っちゃいけないのよ。お母さんたちがちくちく縫った衣装を子どもが喜んで着てくれる……それだけで幸せなんだから」と優しく伝える。 代理人は泣きそうな顔で頷き、「ご迷惑おかけしました。ちゃんと会社に報告して、この素材の安全性を再検証させます…」と撤収していった。

10.本番の日、ママたちの手作り衣装がステージを彩る

 そしておゆうぎ会本番当日。ホールには可愛い子どもたちが勢ぞろいし、自慢の衣装に身を包んでドキドキわくわく。 あやめの娘も、ママが夜な夜な頑張って縫ったドレス風の衣装を着て、「ママ見てみて〜!」とクルクル回って嬉しそう。スカートがちょっと曲がってたり糸の処理が甘いところもあるが、子どもにとってはかけがえのない“世界に一つだけの衣装”だ。 ステージが始まると、どのクラスも微笑ましい演技やダンスを披露して、客席の親たちがカメラと拍手の嵐。子どもたち自身も嬉しそうに堂々と振る舞い、会場は暖かい雰囲気に包まれていた。

 「これこれ、これが見たかったのよね…」 とあやめは感動しながら何度もシャッターを切る。

エピローグ:不便でも、そこにある「親子の絆」

 こうして、おゆうぎ会は大成功のうちに幕を下ろした。未来素材騒動はあったものの、最終的にはママたちの手作り衣装がステージを彩り、子どもたちにも忘れられない思い出となった。 後日談によれば、カリブが「例の未来ファッション研究所」を調査した結果、**「過去での無理な販売行為は許可取り消し」**というお達しを出し、代理人は未来に戻って猛省したとか。 あやめは夜、クローゼットにある娘の衣装を見つめ、「ちょっと歪んでるけど、思いがこもってるし、私としては最高傑作だわ…」としみじみ。 「便利って確かに魅力的。だけど、子どもが本当に求めてるのは‘愛情のこもったもの’や‘一緒に頑張った過程’だよね…」

 またいつの日か、別の未来人が奇妙なグッズを持ち込んでくるかもしれない。でも、あやめはもう揺らがない。 不便や苦労があっても、「子どもの笑顔と、親子が一緒に作り上げる感動」がいちばん大切だと、改めて確信しているから——。

(了)

 
 
 

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