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今年もやってきた恵方巻! 西南西に願いを込めて

第一幕:恵方巻への思い

節分を控えたある日、大内(おおうち) 彩乃(あやの)はスーパーで大きな海苔巻きを手にしていた。いわゆる恵方巻である。「今年の恵方は西南西らしいよ。これを黙って食べるんだよね。毎年やってるけど、なんか楽しみなんだよなぁ」話しかけられた同僚の**佐伯(さえき) 誠(まこと)**は苦笑しつつ、以前よりこの習慣に興味を示していた。

第二幕:一年に一度の儀式

彩乃と誠はオフィスの給湯スペースで、こっそりと準備を始める。大きな恵方巻を取り出し、方位磁針アプリで西南西を厳密にチェック。「ちゃんと西南西の方角に向けて、この恵方巻を丸かじりしなきゃね」と彩乃。「ただ黙って食べるんだっけ? 喋るとご利益が逃げるとか?」誠は興味深げに頷く。

第三幕:黙々とかじる“恵方”の神秘

いざ食べる段になって二人は無言に。【……(無言でかじる)……】しっかり具が詰まった海苔巻きを噛むたびに、胡瓜のシャキシャキ感や卵焼きの甘み、そしてマグロやかんぴょうの味わいが口いっぱいに広がる。「(もぐもぐ…これ旨い…)」しかし声に出せないので、誠は頷きながらアイコンタクトで“美味しいね”という気持ちを伝える。

第四幕:ハプニング発生?

黙って食べなきゃいけないのに、具がポロっとこぼれそうになり、彩乃は思わず「あっ…」と声を出しかけてしまう。すんでのところで口を手で塞ぎ、隣の誠にジェスチャーで指示。「(あぶない…!)」誠も慌てて助けようとするが、声は出せないので奇妙な身振り手振りのやりとりに。周りの人が怪訝そうに見る中、なんとか具をフォローすることに成功。

第五幕:完食、そして願い

無事に最後まで黙って食べ切った二人は、少し息をつき「ふう」と一息。「いや~、なかなか大変だけど、今年も無事に恵方巻を食べきれた!」「初めてやったけど、面白いね。なんか達成感あるわ。結構美味しかったし」

彩乃はにっこり微笑み、「これで今年の運気もアップするかも!」と小さくガッツポーズ。誠は「そうだね、せっかくだから仕事もうまくいくといいな」と笑う。

第六幕:新年の運気に期待

こうして二人は恵方巻を西南西に向かって丸かじりするという“儀式”を終えた。巻き寿司の旨さもさることながら、あの静けさと集中が、どこか神聖な気分にさせてくれる。今年は西南西――二人はその方角に向けて秘かに願いを込めながら、幸運を期待している。果たして願いは叶うのか? まあ少なくとも、美味しい巻き寿司を食べられたこと自体が、すでに小さな幸せなのかもしれない。

(終わり)

 
 
 

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