生チョコ×モンブランの衝撃!? その濃厚さは罪深い！

登場人物

• 石川（いしかわ）かおり

  
  

  30代OL。チョコ系スイーツが大好きで、特に生チョコのとろける食感に目がない。

• 笠井（かさい）ミサ

  
  

  かおりの同僚。和栗やモンブランなど“栗”スイーツに魅了されがちだが、最近は生チョコも気になっている。

• 店長・高梨（たかなし）

  
  

  スイーツ専門店「ドルチェ・アンソロジア」の店長。新作のアイデアマンで、とにかくテンションが高い。

• 謎の「フルクロマニア」坂口（さかぐち）

  “フルクロモンブラン”を求めてどこへでも現れる自称・栗とチョコの融合ソムリエ。やや大げさに語りがち。

  
  

第一幕：怪情報「濃厚生チョコのフルクロモンブラン」

「ミサ、すっごいスイーツ見つけたんだけど！」昼休みのオフィス。石川かおりがテンション高めにスマホを示す。

「また甘いもの？ どんなのよ」笠井ミサは「またか～」と思いつつ、目がスマホ画面へ吸い寄せられる。

「これ、『濃厚生チョコのフルクロモンブラン』だって！ 柔らかい生チョコに栗のモンブランクリームがたっぷりっていう夢の融合らしいの！」「え、チョコとモンブランが合わさってるってこと？ なんか想像できないけど…絶対濃そうだね」「濃厚な生チョコの甘さと、栗のほんのり渋みがコラボして“罪深い味”になるってSNSで大騒ぎなの！ これは行くしかないでしょ！」「まあ、そんなに言うなら一緒に行ってあげるわ」

第二幕：スイーツ専門店「ドルチェ・アンソロジア」

翌日の夕方、二人は話題のスイーツを求めて店に足を運ぶ。カウンターには色とりどりのケーキが並び、その奥では店長・高梨がにこやかにお客を出迎えている。

「いらっしゃいませ～！ あ、もしかして“フルクロモンブラン”狙いですか？」「はい、濃厚生チョコのやつ、まだありますか？」かおりが即座に確認すると、高梨店長はサムズアップ。

「もちろん！ ちょうど今朝、たっぷり仕込んでおります！ あちらの冷蔵ケースに……」指差す先には、チョコレート色の艶やかなモンブランが並んでいる。頂上には艶めくチョコソースがかかり、栗の小片もチラホラ。

「ひゃ～、見た目からして濃そう……！」ミサは苦笑まじりで「あれ全部食べたら甘さが攻めてきそうだけど、大丈夫かな」と心配。

第三幕：登場、謎の「フルクロマニア」

注文を済ませて席に座ると、隣のテーブルから怪しい声が聞こえる。「フルクロモンブラン……この濃厚さ……栗とチョコの絶妙な融合……ふふふ、ついに拝めるのか…」

振り向くと、大きなリュックを背負った男が何やらニヤニヤしている。「え、どなた…？」とミサが警戒すると、男は満面の笑みで名乗りだす。

「私は坂口。“フルクロマニア”と呼ばれてましてね。フルクロモンブラン、つまりフル（生チョコのチョコ）と栗（モンブラン）を組み合わせた新種スイーツを探し求め、全国を巡っているんですよ！」

「フルクロ……？ 初めて聞いた略し方だけど…そうなんですか」かおりは引き気味ながらも、同じスイーツ好きとして「こだわりが凄そう」と思わず感心。

第四幕：いざ実食！ 「濃厚生チョコのフルクロモンブラン」

店員が持ってきたお皿を見て二人は唸る。

• チョコペーストが渦を巻いたモンブランのような形状。

• 中には生クリームや栗のペーストが層を成し、生チョコがゴロッと入っているとか。

• 上には金粉か何かが散らしてあって、ビジュアルもゴージャス。

「うわあ……ほんとに濃そう……！」かおりがスプーンを入れると、スッと溶け込むように柔らかい。持ち上げた一口をパクリ。「ん……まったりする……！ 口の中でチョコと栗が同時にとろける感じ……こりゃヤバいわ……！」

ミサも恐る恐る一口。「あ、意外と甘さがくどすぎない。確かに濃厚だけど栗の風味とチョコの苦味？ が調和してるっていうか、すごく食べやすい！」

第五幕：マニアの謎セリフ

隣の坂口はうっとり顔で、「そう、これこそ私が求めていた“フルクロ”……」とつぶやいている。「口どけのタイミングで生チョコの風味が先に立ち、その後から栗の自然な甘みが押し寄せる……そして最後にほんのりビターなココアが舌を包む……完璧だ…！」熱弁を振るうので、店の客はみなクスクスと笑っている。

店長・高梨も「そうでしょ？ わたしもこのコンセプトを何とか形にしようと苦労しましたからね！」と胸を張る。

第六幕：思わぬ反動？ 甘さの余韻

食べ進めるうちに、かおりもミサも「これは癖になる…」と満足。しかし半分過ぎると、やっぱり濃厚さに「ふう…お腹いっぱい…」となってきた。「でも美味しいから止まらない！」「あぁ、しんどいのに止まらないよね。何この罪深い甘さ…！」

最終的に二人ともペロリと平らげ、「はー、もう晩ごはんいらないかも…！」と笑い合う。

第七幕：爆笑のフィナーレ

店長・高梨がレジで「ありがとうございました！ 今後も“フルクロ”シリーズ、増やそうかと思ってるんで、ぜひまた！」と提案。「お、お腹の調子と相談しながら来ますね！」とミサが苦笑いしつつ答える。

店の外に出ると、かおりとミサは夜風に当たりながら幸せそうな表情。「超濃厚だったけど、不思議とまた食べたくなるよね」「うん、栗の香りがほんのり上品で、チョコの主張が強いのに全然ケンカしてないっていうか、絶妙だったわ」

すると後ろから「ふふふ、またどこかの“フルクロ”でお会いしましょう…！」と坂口の声が。振り返ると彼はどこか満足そうな笑顔で手を振っている。「何か濃い人だったけど、まあ面白かったね」「うん、おかげで楽しかったし、美味しかったし大満足！」

こうして濃厚生チョコのフルクロモンブランは、チョコと栗の最強コンビネーションで二人の心と胃袋をがっちり掴んだ。今日も「ドルチェ・アンソロジア」には、甘い香りと楽しげな笑い声が絶えず満ちている。

（終わり）