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巴川デート大混乱!

  • 山崎行政書士事務所
  • 1月15日
  • 読了時間: 5分



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〔1. 巴川ライトアップでちょっとおしゃれな夜〕

最近、静岡の巴川沿いがキレイにライトアップされ、地元の若者に大人気のデートスポットになっている。夕暮れになると淡(あわ)い桜色(さくらいろ)や暖(あたた)かいオレンジの光が川面(かわも)に映(うつ)り、まるで小さな異世界(いせかい)が現れたよう――。そんな噂(うわさ)を耳にした**まるみ(中1または中2)**は、ワクワクが止(と)まらない。友達の恋愛話なんてちょっぴり大人っぽくてドキドキするし、「誰かがデートしてるらしいよ!」と聞けば、いてもたってもいられないのだ。

〔2. 友達・かなえの“はじめてのデート”計画〕

まるみが部活帰りに校門(こうもん)を出ると、親友(しんゆう)のかなえが赤い顔をして待っていた。

かなえ「あ、まるみ! 実は…タクヤ先輩(中3)と、初めてのデートをすることになったの。場所は…ほら、巴川沿いのライトアップのとこ!」まるみは「ええーっ、ほんとに!? ついにかなえも大人の階段(かいだん)!?」と大はしゃぎ。ところが、かなえは不安(ふあん)そうに眉(まゆ)を下げる。かなえ「でも先輩、すごくシャイで… それに私も緊張(きんちょう)しちゃいそう。だから、まるみがこっそり見守(みまも)ってくれないかな?」まるみは「お安(やす)い御用(ごよう)!」と胸を張るが、内心(ないしん)は友達の恋愛現場を見られるなんて面白すぎる…と好奇心(こうきしん)全開(ぜんかい)。しかし後にこれが大騒ぎになるとは、まるみはまだ知らない。

〔3. 余計(よけい)な友達・大集合(だいしゅうごう)!〕

デートの日、巴川沿いは夜になってライトアップが始まり、桜色の光が川を揺(ゆ)らめかす。まるみは“こっそり”見守るはずが、「どうせなら楽しいかも」と思って他の友達にも声をかけてしまう。結果(けっか)、かずきやクラスメイト数人がゾロゾロ集まり、ちょっとした見学隊(けんがくたい)になってしまった。夕暮れの川辺(かわべ)に、ハロウィン並みの人だかりができ、まるみは「わわ、これじゃ隠(かく)れるどころか目立(めだ)ちすぎる!」と焦(あせ)る。すると、偶然通りかかったまるみの家族(お母さんやお父さんまで!)も「なんの騒ぎ?」と合流(ごうりゅう)し、さらに商店街のおばちゃんたちまで「お〜、今日はいい感じでにぎわってるね〜」と乗(の)り込んできてしまい、もう収拾(しゅうしゅう)がつかない状態。

〔4. タクヤ先輩の緊張(きんちょう)と空回(からまわ)り〕

肝心(かんじん)のタクヤ先輩は、かなえを待つ間(あいだ)、ガッチガチに緊張(きんちょう)している。おまけに「心細(こころぼそ)いから」と連れてきた男友達(だんゆう)も2人控(ひか)えていて、会話(かいわ)もぎこちない。

タクヤ先輩「あ…あのさ、かなえちゃん、夜景(やけい)きれいだね…」かなえ「そ、そうですね。あ、はい…」二人は視線(しせん)を合わせないままチラチラうつむき合うだけ。 その様子を遠巻(とおま)きに見ていたまるみ&友達が「がんばれー!」と声をかけようとして、近づくと、タクヤ先輩が恥ず(は)ずかしさで妙(みょう)なポーズをとってしまい、周囲は(???)な反応。完全(かんぜん)に空回(からまわ)りモードだ。

〔5. “隠れる”つもりが全然隠(かく)れていない大混乱(だいこんらん)〕

かずきや他の友達は「俺たち、あっちから見守(みまも)ろう」「わっこれじゃバレバレ?」と忙(いそが)しく動き回る。まるみの家族(かぞく)も「お父さんたちもついてきて悪(わる)かったか?」と、棒立(ぼうだ)ち。商店街のおばちゃんたちは夜店(よみせ)気分でかき氷(ごおり)や唐揚(からあ)げの屋台(やたい)を出してしまい、「食べる? 食べる?」と声をかけてまわる。もう全く(まったく)デートの空気ではなく、ただの大勢(おおぜい)集(あつ)まってるイベント状態に。タクヤ先輩は、たまらず「ぎゃああ、恥(は)ずかしくて死(し)にそう……」と川べりから逃(に)げ出(だ)したくなるが、かなえの手を取(と)ろうと試みては、人の波(なみ)に阻(はば)まれる。

〔6. ようやく二人きりになりたいのに……!〕

最高潮(さいこうちょう)の混乱(こんらん)のなか、ようやくちょっと離(はな)れた場所で二人きりになれるかと思いきや、そこにも別(べつ)の友達が陣取(じんど)ってたり、まるみの家族が通りかかり、声をかけてしまったりで、うまく話せない。

かなえ「先輩、ごめんね。こんなに人がいて全然落(お)ち着(つ)かないよね……」タクヤ先輩「俺こそ…もっと静(しず)かなスポット選べばよかった。恥(は)ずかしいな……」二人は肩(かた)を落(お)としながらも、一瞬(いっしゅん)だけ目が合(あ)い、かすかに微笑(ほほえ)み合(あ)う。そこにまるみが「ごめんごめん、私が余計(よけい)なことして大勢呼(よ)んじゃった!」と平謝(ひらあやま)りする。先輩も「い、いや。まるちゃん悪(わる)くないよ…」と苦笑(くしょう)するが、明らかに何かが台無し(だいなし)になっている。

〔7. 後日談:朝の巴川で二人だけの時間〕

結局(けっきょく)、その夜のデートは大勢が集まっておしゃべり大会(たいかい)に化(ば)してしまい、二人はほとんど距離(きょり)を縮(ちぢ)められず。まるみや友達には笑(わら)い話が増えたが、かなえとタクヤ先輩は心残(こころのこ)りを抱(いだ)いたまま解散(かいさん)する。ところが数日後(すうじつご)の早朝(そうちょう)、二人は偶然(ぐうぜん)にもまた川沿いで会(あ)うことに。誰もいない静(しず)かな巴川の遊歩道(ゆうほどう)を、**「朝活(あさかつ)がてら散歩しよう」**とそれぞれ考えたのだ。そこには夜の華やかさはないが、朝日のオレンジが川面(かわも)を優(やさ)しく照(て)らし、鳥のさえずり(さえずり)だけが聞こえる。人の波(なみ)もなく、本当に二人きり。タクヤ先輩「このあいだは、ごめんね。なんだか変に緊張(きんちょう)しちゃって……」かなえ「私も… でも今なら落(お)ち着(つ)いて話せそうだね。」どこかはにかみながらも二人は笑顔(えがお)を交(か)わす。どうやらようやく、望(のぞ)んでいた“ちゃんとしたデート”の時間が訪(おとず)れたみたい。

〔エピローグ:まるみのつぶやき、ほのぼの余韻〕

まるみはその話を後日聞き、「え~、そんな大事(だいじ)な瞬間(しゅんかん)、私も見たかったのに!」と文句(もんく)を言いつつも、内心ほっとしている。「私のおせっかいで迷惑(めいわく)かけちゃったけど、結果オーライかな」と、反省(はんせい)しながらもニヤニヤが止まらない。しばらくして、夕暮(ゆうぐ)れの巴川をまるみが自転車(じてんしゃ)で走り抜(ぬ)けるシーンで締(し)めくくり。あのデート大混乱(こんらん)の夜が嘘(うそ)のように川沿いには静かでやさしい風(かぜ)が吹いている。こうして「巴川デート大混乱!」は、ちびまる子ちゃん風の等身大(とうしんだい)の中学生視点と、三谷幸喜的(ふう)の勘違い連鎖(れんさ)ドタバタをミックスしながら、最後はほのぼのとした夕陽(ゆうひ)の色に染(そ)められて幕(まく)を下(お)ろすのだ。

 
 
 

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